2001年宇宙の旅
スタンリー・キューブリック
何と言っても宇宙ステーションが回転する映像に重なるカラヤン~ウィーンフィル?の美しく青きドナウの「効果」が突出して再感動、再認識させられた。
カラヤンの真価は全てここにあるのではないかと 映像と音楽がもたらす「効果」「演出」の極みを表現。
yositakaさんのブログにあった手塚治虫の座右のカラヤンBPOベートーヴェン交響曲全集というのもこの線で繋がってくる。キューブリック、手塚治虫という稀代のアーティストからするとカラヤンがこしらえていた《魅せる音響》と共振する1960年代という視覚・聴覚を鼓舞すべく未来を志向する時代があったんだな~っと。
同じくキューブリック~時計じかけのオレンジをみる
あらためて、これ、今視返すと本当に、徹底して胸くそ悪いシロモノとしか言いようがない。
冒頭シンセサイザーで流されるヘンリー・パーセルもさることながらベートーヴェン第九合唱という素材で暴力衝動と性的衝動を極限にまでドライブー映画ラストまでこのテーマで駆け抜けてしまう—どこにも光明が無い容赦ないアナーキズムもいいところ。さすが映像作品を介しての文明批評を本懐とするキューブリックなんだけど鑑賞後の何とも言えぬ殺伐感が延々と。
最後はリュック・ベッソン監督の1994年度レオン
これもゲイリー・オールドマン演じるスタンスフィールド警部のコカイン?の服用に加えベートーヴェンの序曲?をBGMに一家皆殺しを凶行するシーンだけが突出して印象に残ってしまう。
ここで大事なとこはこの戦慄映像画面にベートーヴェンの実音を流さず、警部の頭の中でこそベートーヴェンが響き渡っているという絶妙なベッソンとオールドマンの共同演出?が凄い‼
ずばり、リュック・ベッソンとオールドマンは時間的位相を経てオレンジのコロバミルクバーにてミルクプラス?を服用し高揚するマルコム・マクドウェル演じるアレックスを掠めたんだと私個人推し測ってみたり。
同年G・オールドマンがベートーヴェン自身を演ずる作品が存在するがこの警部役に比し恐ろしく凡庸な内容だったような記憶が。
この病んだ麻薬取締官スタンスフィールド役と先のオレンジ/暴漢アレックス役のベートーヴェンを使った「切り取り」はまんまと映画史に残る衝撃ショットでありました。



