【今日の物語】

今夜は、さそり座の満月に向かう十三夜。
お客様の体験をひとつご紹介します。


お客様は40代パートで働く主婦の方です。
Aさんとさせていただきます。

ご主人のリストラにより家計が苦しくなり
カードローンの返済に追われ、自転車操業の日々を
誰にもいうことができず
ひとりで抱え込んで送ってらっしゃいました。

対面、電話相談を何度か繰り返し、
現実的なアドバイスをさせていただき
日常の生活はふつうに暮らせるようになりましたが

短大在学中の娘さんの授業料を準備できないままでした。
教育ローンも審査は通ることなく
奨学金も手続きの行き違いでおりることなく
とうとうこの3月末、娘さんは除籍になることが決定しました。


娘さんの願いを叶えてあげたいと必死でここまで
やりくりして来たAさんでしたが
娘さんに事情を話し、あきらめてほしいと伝え
4月1日、学校へ手続きにいったそうです。

こんなことは、恥ずかしくて人に言えないと言っていたAさんが
担任の先生に今までのことをすべて話し
もし、どこかに娘が働くことができる場所があったら
紹介してほしいと担任の先生に頭をさげ頼みました。

先生は、すぐに心当たりに連絡をとってくださったそうです。

すると、そこの社長さんが、

「俺が授業料を支払うから卒業させてやってくれ」と。


Aさんにとっては、見ず知らずの方です。
すぐに話しに来て下さった社長さんは、さらに
「このことは、契約書も交わさないし、卒業してから
うちで働く必要もありませんからね。とにかく一生懸命頑張りなさい。」と。


3月31日で一度除籍になった
Aさんの娘さんは4月1日に無事2年生になりました。




これまでのAさんは、自分は本当に不幸だ
ご主人がああだから、家がこうだからと
自分ばかりに悪いことが起こると思ってらっしゃいました。

そんなAさんに起こった奇跡のようにも見える体験。



何が良かったかは、いくつか要素がありますが
この体験は、何が良かったかというより
Aさんが、これから、どう生きるかを問いかけられて
いるものであると感じます。



「これから、どう生きるか」


そう考えるようなことが起こったとき、
人は自分の本当の人生を生きるようになると感じます。


今、Aさんは笑顔を取り戻し、やりたいことが見え始めました。

変わるチャンス、人生を生き直すチャンスをもらった
Aさんと娘さんは、
ここからどんな物語を紡いでいくのでしょうね。




今、ひとつの物語を見送る十三夜。


みなさまの人生の物語に
触れさせていただける貴さに感謝をこめて。