醜いセレブリティ | ネオダディのブログ

醜いセレブリティ

去年の話になるのですが、ある老舗デパートでお歳暮の特設会場が設けられ、

その会場で試食販売の仕事をしました。


そこは、一種のお祭り会場なので、「にぎやかし」&「お客様サービス」といった位置づけで

採算度外視の大盤振る舞いでとある商品を振舞っていました。


地方の老舗デパートですから、私の様な一般庶民がそうそう行く事もありませんし、ましてや

そこでお歳暮を買おうなんて考えた事もないようなお店です。

ですから、大半のお客様は40代の後半から60代、70代の方がほとんどで、みなさん高級ブランドのバッグや

高級時計や指輪なんかを身に着けている方ばかりでした。


やはり、そういった老舗の高級デパートに来るに相応しい振る舞いをされる方々がいらっしゃり、こちらがサービス品を差し上げても、「ありがとう」と笑顔を下さったり、商品の説明をしても紳士に聞いてくださったり、断るにしても「お気遣いありがとう」といって、とても品のある対応をして頂けます。

こういう人達を見ると、とても清々しい気持ちになりますし、「ああいう大人になりたいな」と思わせてもらえます。


しかしながら、そういった人はごく少数で、何千人と接客した中でほんの数人しかいませんでした。


これは、僕にとって驚きの事で、がっかりする事ばかりでした。


ある人は、試食品を手に取るや否やセールスを受けると思ったのか、僕に背を向け食べ終わると逃げるように立ち去ったり、「いかがですか?」と声をかけると、眉間にしわを寄せて睨み返したりと、とても常識ある人の対応には思えない行動を起こす方ばかりでした。


他にも、子供が近寄ってきて欲しそうな顔をしているので「どうぞ!」と渡した時にも、「何やってるの!」と子供を叱るだけで例の一つも言っていくわけでもなく立ち去っていきます。


僕も子供がいますし、子供をつれてスーパーや催し物に出かけたりします。

そこでは、風船を配っていたり、お菓子を配っていたりして、子供が欲しそうな顔をした時にお兄さんやお姉さんが「どうぞ!」って渡してくれると、子供は本当にうれしそうな顔をしています。

そんな時は、子供に「ありがとうは?」とちゃんとお礼を言うように躾けますし、お兄さんお姉さんに「ありがとうございます」と親としてお礼を述べます。


当然僕も営業をやっているわけで、どんな意図で風船を配っていたり、お菓子を配っているかは分かっている訳ですが、それらをもらった子供には関係ない話であって、子供が喜んでいるのなら、礼を言うのがスジであり、その礼を言える子供に躾ける事が親の務めだと思います。


もう少し言えば、風船のお兄さんやお姉さんは、客寄せする事が目的で配っているんだから、興味のない人に無理に売りつけようとしているわけでもなく、興味がない親の子供にも許容の範囲で配っているわけです。

ですから、子供の手に渡す瞬間は少なからず善意で渡している事が大半だと思います。


それはさておき、いずれにしても、人からどんな物であれ、物をもらったら礼を言うのが日本人としての礼儀であり、物をもらった人に対してケツを向けるとは言語道断な事です。


「これが人の上に立つ人達のやる事か」と思うと憤りを感じてなりません。


冒頭でも書いた通り、老舗の高級デパートにお歳暮を買いに来る人達ですから、少なくともいい会社に勤めていたり、課長職以上のポストについていたり、はたまた経営者だったりと人の上に立つ人達が大半なのにこの現実は、あまりに醜いといいざるを得ません。


もっとひどい人もいました。

かなり混雑していたからなのか、そのデパートの店員に「いつまで待たせるの!」「あなた達なんか、休まずお客さんの接客をしていなきゃいけないでしょ」と喚き散らしていました。


確かに、お昼時で受付カウンターに空席が多少あった状況でした。

店側にも多少の落ち度はあったと思います。

でも、従業員だって人間です。休憩だって必要ですし、昼食だってとるでしょう。

空席を作らない人的余裕もなかったかもしれません。


デパートとして、そういった「スキ」を見せてしまったところに落ち度はあります。

(であれば、元々席数を少なくしておけばいい訳で・・・。といってもいろんな事情があるんでしょうが・・・。)


とはいえ、喚き散らすほどの事でしょうか?

確かに10年ぐらい前の僕も同じようなことを言ったかもしれません。

「客あっての商売だろ!」

「客を待たせて休憩とは何事だ!」と。


でも、人間が成長していく中で、その状況、その状況での、いろんな考え方を覚えていき、学習していきますよね。

従業員の立場に立ってみれば、ずっと忙しいわけで、無理やりにでも休憩を取らなければ、休憩をとる事さえ出来なくなる訳です。


経験が浅い若造が喚き散らしているんなら、「まだまだ若いな・・・。」で済む話ですが、それが50を過ぎた、しかもいい服着た金持ちそうなご夫人が・・・、悲しくなりますね。


その時々、忙しかったり、時間がなかったり、いろりろな事情があると思います。

だけども、そこでグッと感情を殺して、相手の立場に立ってみたり、心落ち着かせる余裕があるのが大人ってやつじゃないでしょうか?


以前にも書きましたが、最近はどうしようもない「じじい」「ばばあ」ばかりな気がしてなりません。

泰葉みたいに、いい年こいて、あんな馬鹿ばかりやる恥知らずに、ほとんどの日本人はなっていくのでしょうか?

尊敬できる日本のかっこいい「じじい」「ばばあ」は絶滅寸前ですね・・・。


政治の世界をのぞいても、私利私欲だけで動く妖怪達ばかりで、志を待った「男」を感じる人がいないように感じます。

「詫び」「寂び」を重んじる素敵な女性はいないように感じます。


昔、この国を支えてきた人達はもっと素敵な人がいたんではないでしょうか?

そんな人達の背中を見てきたのが今の「じじい」「ばばあ」なんでしょうか?


そんなこんなで、少し悲しくなる出来事があった師走の話を書いてみました。


今日も最後までお付合い頂いて、ありがとうございます。