初めて引越しをしたのが14のとき。
生まれ育った場所から離れるのが怖くて仕方なかった。
同じ大阪府内でも全く知らない場所。
転校もしたし、環境の変化についていけなかった。
虐待や暴力があった家なのに一番心安まるのは生まれ育った、あの家しかない。
それからも何度も引越しはしたけど、その都度、何とも表現しにくい不安とつらさで一人でよく泣いていた。
今度は家族もいなければ連れ合いもいない。誰もいない。
ヘルパーさんはいるものの、一人っきりの生活が始まる。
しかし、思い返してみれば、いつも誰かが一緒でどこか依存的なところがあったように思う。
そう思うと今、私は、ようやくこの歳で巣立つ準備をしてるのかもしれない。
「生きる」という根本的な意味に真正面から対峙する時期。
考えさせられる時期なのだろう。
一人になって、やっと「守られ助けられていたんだ」と思い知らされるのだろう。
そして、心の底から湧き上がるのは「感謝」という気持ちのように思う。
引越ししてから、しばらくは心細くて泣く事も多いと思う。
しかし、「感謝」という気持ちに気づけたら、私は強くなれる。何故か今、不思議とそう思える。
まるで、ライオンを手懐ける女性のようになれる。そんな気がする。
![クリスマスベル](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/279.png)
![クリスマスベル](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/279.png)