◎火山噴火で冷夏、そして食糧危機、戦争も

アイスランドの火山噴火、空港の閉鎖による空路のマヒにより、

鉄道

バス

交通渋滞など、空路を中心に各地に様々な影響が出ていますが、本当に心配なのはこれからやってくる後遺症です。

1783年に浅間山が噴火したことが『天明の大飢饉』の原因と言われていますが、同じ1783年、浅間山に先立ちアイスランドのラキ火山[Lakag gar] が噴火＝ラカギガル割れ目噴火＝、さらに同じアイスランドのグリームスヴォトン[Gr msv tn] 火山もまた1783年から1785年にかけて噴火した。これらの噴火は１回の噴出量が桁違いに大きく、おびただしい量の有毒な火山ガスが放出された。成層圏まで上昇した塵は地球の北半球全体を覆い、地上に達する日射量を減少させ、北半球に低温化・冷害を引き起こし、これがフランス革命のきっかけとなったといわれている。

ナポレオンの肖像画
アイスランドの火山噴火が無ければ、若き英雄ナポレオンは誕生しなかった

その影響は日本にも及び、浅間山の噴火も加わり、東北地方を中心にで天明の大飢饉の原因となった可能性がある。

◆天明の大飢饉（てんめいのだいききん）とは、江戸時代中期の1782年（天明2年）から1788年（天明8年）にかけて発生した飢饉である。江戸四大飢饉の1つで、日本の近世史上では最大の飢饉。

東北地方は1770年代より悪天候や冷害により農作物の収穫が激減しており、既に農村部を中心に疲弊していた状況にあった。こうした中、天明3年3月12日(1783年4月13日）には岩木山が、7月6日(同8月3日)には浅間山が噴火し、各地に火山灰を降らせた。火山の噴火は、それによる直接的な被害にとどまらず、日射量低下による冷害傾向をももたらすこととなり、農作物には壊滅的な被害が生じた。このため、翌年度から深刻な飢饉状態となった。さらに当時は、田沼意次時代で重商主義政策がとられていたこととも相まって、米価の上昇に歯止めが掛からず、結果的に飢饉が全国規模に拡大することとなった。
被害は東北地方の農村を中心に、全国で数万人(推定で約2万人) が餓死したと杉田玄白の著書『後見草』が伝えるが、諸藩は失政の咎(改易など)を恐れ、被害の深刻さを表沙汰にさせないようにしていたため実数は一桁多い。弘前藩の例を取れば、8万人とも13万人とも伝えられる死者を出しており、逃散した者も含めると藩の人口の半数近くを失う状況になった。飢餓と共に疫病も流行し、全国的には1780年から1786年の間に92万人余りの人口減を招いたとされる。
農村部から逃げ出した農民は各都市部へ流入し治安の悪化が進行した。1787年(天明7年)5月には、江戸や大坂で米屋への打ちこわしが起こり、その後全国各地へ打ちこわしが広がった。

その他、近年の火山噴火では、以下のような影響があった。

■1980年アメリカ、セントヘレンズ火山→各地で平年より1～4℃気温が低下

■1982年3～4月、メキシコ
エルチチョン火山が噴火。日本では、関東地方の梅雨明けが観測史上最も遅い8月4日に…

結婚した年なのでよく覚えています。
8月になっても

夜、妻(まだ

新妻

)と

に乗る時は肌寒いので長袖シャツやカーディガン着ていました。

■1991年6月フィリピンのピナツボ火山が大噴火した2年後の1993年、日本では米不足のため輸入したカリフォルニア米やタイ米を何度か食べてみましたが、あのまずさは、年数が経った今でも、鮮明な記憶として残っています。

噴火するピナトゥボ山