涙を馬のたてがみに心は遠い草原に… -AIC201004160007.jpg

カメラアイスランドから北太平洋を覆う火山の噴煙(4月155日撮影)(C)NASA Earth Observatory


ロンドン発(CNN)
 アイスランド南部エイヤフィヤトラヨークトル氷河の火山から噴出した火山灰の影響で、欧州の航空網は15日以降約6000便が欠航、主要空港が閉鎖されるなど、まひ状態に陥っている。

閉鎖されたのは英ヒースロー空港、オランダ・スキポール空港、仏シャルルドゴール空港、独ベルリン空港など。英上空では緊急の場合を除くすべての航空機の飛行が禁止された。

フランス、ドイツ、アイルランド、スウェーデン、ノルウェー、ベルギー、デンマーク、オランダも、全空域または一部空域の飛行を禁止した。

米デルタ航空は、15日夜から16日朝にかけて欧州などへ向かう予定だった65便の欠航を発表した。ワシントンで核保安サミットに出席していたノルウェーのストルテンベルグ首相は帰国できず、米国内で足止めを余儀なくされている。

日本、香港、インド、オーストラリアなどから英国へ向かう便にも影響が出ている。米空軍は英国内にある2カ所の基地を閉鎖する。
火山灰は空気とともに航空機のエンジンに吸い込まれ、故障の原因となる恐れがある。
1982年には、インドネシアの火山から噴出された火山灰の中を飛んでいた英ブリティッシュ・エアウェイズ機のエンジンが一時完全に停止する騒ぎが起きた。
同氷河では、3月20日から火山が噴火。4月14日に噴き出した火山灰が、風に乗って欧州に広がっている。

火口周辺では氷河の融解による洪水の恐れがあるとして、住民800人が避難した。噴火は15日夕現在も続いている。専門家らによると、噴火が収まったとしても、英国や北欧上空の火山灰が消えるまでには数日かかるという。

〔Sauce by CNN〕



仏ではパリをはじめ仏北部の25の空港が閉鎖され、英国やベルギー、デンマーク、オランダ、ノルウェー、スウェーデンなどでもほぼ全ての空港が閉鎖された。これに伴い日本では成田発の仏、オランダ、英、独、イタリア行きの便やそれら地域からの復路などが欠航、関西空港発の便も欠航となっているという。

火山灰は航空機のエンジンに悪影響であり、噴煙は計器や交信にも影響を及ぼすとのこと。現在欧州北部は飛行禁止区域となっており、48 時間はこの影響が続く可能性があるという。火山灰は非常にゆっくりとした速度で拡大しているとのことで、混乱は長引く恐れもあるとのことだ。今日まで 既に2万便が欠航し、この規模の混乱は、2001年9月11日 のアメリカ同時多発テロ以来だという。



この空のダイヤ大混乱で、新婚旅行や留学生など旅行客、ビジネスに大きな影響が出ている他、欧州に基盤をもつ製薬会社で製造したてのものを毎日運搬されている保存が難しい医薬品の供給が止まったことにより、病院医療現場では検査や手術のスケジュールに支障が出ていて、薬待ちの患者の生命を左右する心配もあるという。