マーズ・フェニックス着陸の想像図CG
【ワシントン25日時事】米航空宇宙局(NASA)の火星探査機マーズ・フェニックスが米東部時間25日午後8時前(日本時間26日午前9時前)、火星への軟着陸に成功した
着陸は2004年1月に着陸に成功し、現在も活動している探査車「オポチュニティー」以来。
機器が正常に起動すれば、フェニックスは地表近くにあると推定される生命に不可欠な水が氷の形で存在しているのかどうか、凍土を採取して発見を目指す。また、有機物などの生命の痕跡を調べる。
フェニックスは昨年8月に打ち上げられ6億7900万キロを飛行。時速約2万キロの速さで火星の大気圏に突入後、パラシュートと噴射装置で減速して着陸した。
火星から着陸したことを示す信号をカリフォルニア州パサデナにあるジェット推進研究所(JPL)が確認した。

マーズ・フェニックスは、火星の北極に近い高緯度地域に位置するグリーンバレーと呼ばれるなだらかで平坦な地域(100km x 20km)の一角(着陸候補地
Box1~3のいずれか付近)に着陸したものと見られる。
Marsフェニックス着陸地点「火星の北極冠付近」を上空から
この地域に大量の水の氷が存在することは、軌道周回中のマーズ・オデッセイによる調査で既にわかっている。
マーズ・フェニックスは、長さ2m余りのロボットアームの先端についたスコップを使って地表のサンプルを採取し、氷や有機物質の存在及びその化学組成を詳細に調べ、更に火星の気候の変化及び水の歴史、生命(微生物)の痕跡を探るミッションを開始する。火星の地表のサンプル採取及び分析は、1976年におけるバイキング1号及び2号のミッション以来である。
NASAは、着陸から3時間以内にフェニックスが火星の写真を送信してくるとしている。
環境が悪化した地球に住めなくなったら火星へ…なんて、考えてるあなた