ロッテマリーンズのセットアッパー（中継ぎ投手）薮田安彦投手(34)
の(米・大リーグ)カンザスシティ・ロイヤルズとの契約が正式に合意！
◇薮田安彦公式サイト http://ballplayers.jp/yabuta/
MLBカンザスシティー・ロイヤルズはロッテからフリーエージェント（FA）
となった薮田安彦投手（３４）と２年契約を結んだと発表した。
ＡＰ通信によると、2年総額600万ドル(約6億6000万円)で、入団会見は29日午後に
カンザスシティーで行われる。 ３年目の契約はオプション付きで選択権は基本的に
球団が持つが、一定の登板試合数に達した場合は薮田側に移るという。
ロイヤルズはア・リーグ中地区で4年連続の最下位となった今シーズンの終了後、
今季まで日本ハムの監督だったトレイ・ヒルマン氏を新監督に招いた。
会見でも明らかにされたがライバルとして対戦した薮田を直接見ていたヒルマン氏の
獲得への働きかけが薮田のロイヤルズ入りの要因となった。
右腕の薮田は補強ポイントの一つだった中継ぎの柱として期待されるが、
チーム状況しだいではマリーンズ時代にも経験した抑えに回る可能性もある。
ＡＰ通信によると、ムーア・ゼネラルマネジャーは「日本市場に参入することは
一つの目標だった。アジアの選手は高い技術を持っている」としたうえで、
「薮田は速球を低めに集めることができるし、四球も多くない。日本で最も優れた
リリーフの一人だ」と評価した。
薮田は大阪・上宮高、新日鉄広畑を経て、ドラフト２位で1996年にロッテ入り。
12シーズンの通算成績は44勝59敗9セーブ、防御率4.03。
2005年の千葉ロッテ・マリーンズのパ・リーグ優勝、日本シリーズ制覇、
アジアシリーズ初代チャンピオンに貢献。
また翌2006年3月のWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)日本代表に
選ばれ日本の優勝に貢献した。
背番号「27」のユニホームを着た藪田は「ロイヤルズの一員となれてうれしい」と英語で喜びを語った。
記者会見には、日本ハム前監督のヒルマン新監督も同席、フリーエージェント宣言後、自ら藪田に
電話をかけ、勧誘したエピソードを紹介。デイトン・ムーア・ゼネラルマネジャー（ＧＭ）も「チームに貢献してくれることを楽しみにしている」と期待を寄せた。藪田は３０日に帰国する。
会見で薮田投手の英語は覚えたて、はっきり言ったのは“I want to win！”
薮田らしいユーモアでしょうが、まだまだマリーンズ中曽根通訳による英語の特訓が必要かも
薮田は千葉ロッテ
マリーンズのファン向けに「今の自分があるのは、バレンタイン監督とロッテ、
そして熱く応援してくれたファンのおかげだと思っている。今までの１２年間で培ってきたことを忘れずに、
アメリカで精いっぱい頑張る」とコメントした。
ロッテでは、リリーフエース小林雅英投手のインディアンス入団が決まっている。
マリーンズはすでにインディアンスと契約した守護神・小林雅英、
藤田（自由契約⇒巨人入り）に加え、薮田の流出で、2005年シーズンの
優勝・日本一の抑え三本柱"YFK"を全て失うことになった。
若手の川崎・荻野の成長による投手陣の若返りも流出を容認する材料に
なったのは事実だが、抑えがかなり手薄になったのもチームにとって頭が痛い。
今年不振だった先発の元エース清水直行の抑えへの配置転換なども検討されており、
そうなると新入団選手や二軍からの若手投手の抜擢、及び先発要員の外国人投手の
獲得などを目指すものと見られている。