セガの思い出
今の自分はマイナー指向が強いほうだと思うが、幼い頃はそうでは無かった。 みんなが好きなもの、みんなの持ってるものに興味感心を惹かれやすかったと思う。
ファミコンを買ってもらった後、自分のお気に入りゲームのロードランナーで遊んでいたが、その話しをすると、近所のY君もロードランナーをやっているという。 ところが、話しの詳細部分で食い違う。穴を掘って敵を埋める。ロープに捕まって遠くのブロックへ移動する。などの部分は一緒だが、金塊を奪って逃げると言うと、
「集めるのはコインだよ」
と返され、さらにキャラクターの見た目も食い違っていた。
謎の原因はハードの違いだった。彼はセガ（おそらくSG-1000II）の話をしていたのだ。気になった自分は、彼の家にあそびに行き、見せてもらう事にした。
Y君の家は近所の団地にあり、リビングのテレビ台の中に、その機械はあった。そして、始めてみる細長いボディに刺さったカートリッジは、ファミコンのそれとは異なり縦長だった。 早速やらせてもらったが、なんだか動きがカクカクしているような気がして、自分は馴染めなかった。
そして、ゲーム性は全く一緒なのに、ファミコンのものとの印象の違いが大きすぎて衝撃を受けた。 音も出てなかった。音が出ないのはマシンの問題だったようで、その後、街のおもちゃ屋に相談に行ってたが、買ってすぐに言えば交換したけどもう遅い、というような理由で断られていた。
セガを認識した結果、マークIIとかマークIIIとか、どんどん新型が出るのを見て、自分も欲しくなったのだが、Y君に相談すると、もうファミコン買ったからセガの事は分からないと言われた。
地方で生きる自分にとって、先人の存在と、その人がエバンジェリスト的に動いてくれる事は重要であり、それを失うことは、道を絶たれた事を意味する。石橋を叩いても、先に渡ってくれる人が居ないと渡らない。幼少期の自分はそんな感じだった。 Y君はその数年後に隣の市に引っ越してしまった。
学年が進むと、新たなるセガ人と遭遇する。K君である。
その頃の友人達は、W君とS君という2大PCエンジンファンの影響で、ほとんどみんなPCエンジンを買っていた。しかし、K君だけはそんな同調圧力に屈する事なく、メガドライブ一択だった。
CD-ROM2でみんなが遊んでいるときも、もうすぐメガCDが出るので小遣いを貯めていると言ってた。やがて、ルナ ザ・シルバースターが出ると、彼は大きなバッグに本体を詰めて持ってきて、オープニングのアニメーションを見せてくれた。自分はその時に欲しくなった。
そして調べた結果、シャイング＆ザ・ダクネス、シャイニング・フォースなど、面白そうなゲームが見つかった。しかし、その頃の自分は色んな事情で新たなハードを買おうという状況では無かった。
それから何年も経ち、とうとう始めてセガのハードを買う機会がやってきた。事情により、数年間ゲームを断っていた自分が、久しぶりに遊ぶゲームに選んだのがバーチャファイター2だった。 新宿西口のヨドバシカメラゲーム館はものすごく賑わっていて、平積みのバーチャ2を1本拾い、レジで本体も買う事を告げた。
この時、バーチャファイターのプレステ版は無いのか？そのうち出ないのか？と小学生くらいのお子様を連れたマダムが店員に確認していて、絶対にそんな事は無い。と思って聞いていたけど、今の時代には実現してしまった。
ヨドバシだけだったのか、どこでももらえたのか不明だが、サターンのゲームパッド型のキーホルダーがもらえて、その後5年くらい愛用していたが、ある日金具のわっかが外れて、山手線ホームの線路の隙間に落ちていった。
バーチャファイターはそれから約1ヶ月に渡り、我が家のテレビを占領したが、翌月のバイト代でPlayStationを購入した事により、しばらくはお眠りいただく事になった。 プレステはバイト先の先輩達が山程ゲームをくれたので、どんなにアークザラッドが2日で終わっても、やるゲームはなくならなかった。
ちなみに、プレステはシャレオツな黒い盤面にしたせいか、すぐにディスクが読めなくなり、これは盤面が青のPS2でも変わらなかったけど、サターンで同じ問題に出会う事は無かった。
それから先、サターンではスーパーロボット大戦Fの2作品とサクラ大戦2作品を遊び、会社にあったドリキャスではシーマンが飼育されていて、自分もいつか買うつもりだったが、製造中止と値下げが発表されると、あっという間に売り切れとなり、結局買う事は無かった。
ジェットセットラジオとか、スペースチャンネル5とか、セガガガとか、ナイツ（たしかクリスマス版もあった）とか、やりたかったけどやってないゲームは大体ドリキャスかメガドラだった。
ちなみに今はメガドラmini2を買ったので、シャイニング＆ザ・ダクネスとルナザシルバースターをちょっとだけやった。