こんばんは。2008年のまとめとして、前回の続きを書きたいと思います。

2008年最終データ
1.PSP…369万3026台
2.Wii…286万2818台
3.DSL…271万5226台
4.DSi…123万1359台(発売9週)
5.PS3…98万797台
6.PS2…47万2489台
7.360…32万2097台

参考までに2007年のデータも追加します。
1.DSL…716万4256台
2.Wii…369万6516台
3.PSP…313万2946台
4.PS3…118万4114台
5.PS2…77万2178台
6.360…24万2639台

PSPとDSについては前回述べたので、今日は据置き機について話したいと思います。
今日も辛口でいくと思います。

まずはWiiです。
Wiiは2007年12月に発売したWiiFitが2008年に入っても絶好調。
Wiiを代表するゲームとしてまたベストセラーが生まれました。現在は300万本を越えたようです。
その他も1月にスマブラX、4月にマリオカートと、勢いを殺さない戦略を見せました。

しかし、やはり任天堂以外のサードはほとんどが苦戦する状況が続きます。
2007年はドラクエソードが発売されましたが2008年はそれもなく、
普及台数は伸びているものの、サードの苦戦が2007年より酷いと思いました。
その普及スピードも2007年よりかなり落ちていますし、今までの勝ちハードからは
考えられないほど課題点も多いように感じます。
WiiのCMを見ると分かる通り、ほとんどがファミリー向けの内容ですし
ゲーマー人口はPS3以下かも知れません。

また、秋からはWiiシリーズの次の目玉としてWiiMusicが発売されましたが、
WiiスポーツやFitの実績から考えると失敗の部類に入ると思われます。
任天堂にゲーマーを取り込む気がないならそれまでですが、
そろそろ対策をうっていかないとDS並みには上手くいかないと思います。
ドラクエ10で流れを変えるのを待つのも手かもしれませんが。

次にPS3の考察を。
PS3はソフトが揃わず苦しい流れでしたが、ようやく一部の大作が発売され
買ってもいいかな?という流れに持ち込んだ感じです。
DMC4、龍が如く見参、MGS4など、サードパーティが苦しい環境の中、頑張りました。
特にMGS4はPS3としては異例の60万本を軽く突破しましたし、
サードとしては据え置き機3種類の中でトップでした。

しかし、PS系はやはりファーストであるSCEが致命的に情けないです。
ソフトに関しても、ハードの戦略についてもです。
まずソフトでは任天堂のように自ら引っ張っていく力が欠けています。
リトルビッグプラネットやアフリカといった作品のクオリティは中々で、
一部の人が喜ぶソフトは発売しますが、年々ソフトの開発力が落ちて行っている状況。
本編GT5も2009年に発売出来るのか怪しいレベル。
ソフトが弱いなら当然サードパーティの力を借りるべきなのですが、
いかんせんそれも出来ていない状態です。
スクエニやナムコのRPG軍はこぞって360に流れてしまいましたし、
少しでもハードを普及しやすい環境に持っていくこともイマイチ出来ていません。

2008年は80GBを販売しましたが、
これは「振動コントローラーなどを色々つけてお値段据え置き!」
という実質値下げと呼ばれるもので、インパクトに欠けます。
まあ簡単に値下げを出来ないのも現実でしょうが、後手後手に回っている印象です。
2007年より普及スピードが落ちていますし、
実質値下げくらいでどうにかなるレベルでは無いということはSCEもよく分かっていると思います。
2009年はスクエニの力を借りて精一杯やるしか道はないでしょう。余裕などないはずです。

次にPS2です。
PS3がこんな状況ですから、普及台数こそ止まってきていますが
コンスタントに安定したソフトが供給され、売上も安定している感じです。
しかし、さすがにソフトも減ってきていますので、
2009年辺りで引退するのが望ましいのかも知れません。
そのためにはPS2のユーザーを完全に取り込むハードが現るというのが条件です。
今のところは好調なPSPかも知れません。
PS3の状況によっても変わってくると思います。

最後に360です。
360にとっては2008年は飛躍の年となったかと思います。
19800円という値下げ戦略はインパクト全開でしたし、スクエニとナムコのRPGラッシュで
360ユーザーの満足度は高かったかと思います。

しかし、そこまでしても360は2007年から7万台ほどしかアップしておらず、
日本でははっきりいって話にならない状況でしょう。
このRPGラッシュでメーカーさんは海外戦略を狙っていたようですが、
結果は「JRPG」の称号を得てしまったくらいでしょう。
マイクロソフトの基本戦略は日本で成功させるということではなく、
SCEの足を引っ張るといったものですし、満足なのかも知れませんが。


とりあえずこんな感じです。
1ハードが完全に独占するといった状況ではなくなったため、
どのハードにも足りないところがどうしても出てきます。
2009年は少なくとも2つの携帯機に関しては安泰と睨んでいます。
分からないのはやはり据え置き機です。
分からないといっても普及台数の話ではなく、ソフトや各メーカーの戦略的な意味です。

なお、次からのゲーム業界考察は2009年編となります。