ディーラーから電話があり、バッテリーの充電と点検をすることになった。
元旦に事故を起こして以来、約半年エンジンをかけていないが、間もなく長女も免許が取れるだろうし、良いタイミングだ。
次女たちも家に来られるようになれば運転するだろうし、この車で皆で賑やかに過ごせたら…などと老婆の夢は膨らむ。
が、老人のかような夢想って叶う事ないんですよね。
夫の先輩は息子一家と一緒に住むことを夢見て、大きな二世帯住宅を新築した。
息子は研究者でドイツで暮らしているのだが、日本で研究する方途もなくはないそうなので、いつか戻って来て一緒に暮らせる日を老夫婦は夢見ていた。
しかし、息子の子供たちはドイツで生まれ育ち、殆どドイツ語しか話せない。
研究者の子供として、高度な教育を受け、ドイツで優位な立場を得つつあるので、もう日本には戻らないそうだ。
その二世帯住宅は痛んでいないだろうから、新築同然でピカピカだろう。
私は、そんなことを夢見てこの車を買ったわけではないので、もしかしたら、良い方に当てがはずれるかもしれない。
なんか、運命の神様って老人に冷たいですよね。