読了本12冊中、なんと4冊が図書館本。<5月の読書メーター> | 北海道・最東端からの不定期通信<Part.2>

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5月の読書メーター
読んだ本の数:12
読んだページ数:3782
ナイス数:4451

友情だねって感動してよ友情だねって感動してよ感想
既読は、インパクトある表紙イラストに惹かれて借りてみた①『放課後ひとり同盟』(2020年2月読了)に始まり②本書(同年3月読了)、③『悲しい話は終わりにしよう』(同年4月読了)、④『おとめの流儀。』(同年8月読了)の4冊でいずれも図書館本。2020年に集中して読んだようで、久々(の再読)。時折書店でも(専ら文庫版で)探してみるのだが遭遇できず、購入本は①と④の2冊のみ。『小説新潮』(平成28年~平成29年)に掲載の表題作を含む6編を収録。各作品に神楽坂、青木神社、象公園など共通の場所も登場していて愉しい。
読了日:05月31日 著者:小嶋 陽太郎
じゃりン子チエ(14) (双葉文庫)じゃりン子チエ(14) (双葉文庫)感想
「2019年度大阪ほんま本大賞特別賞受賞作」。『WEEKLY漫画アクション』に連載(1975年10月号~約20年)されたシリーズの復刊で各巻に各24話を収録。当時、何となく知ってはいたものの読んでなかった私は「第1巻」(2019年11月読了)から律儀に買い揃えつつ読み始めてみた。昭和の漫画を令和に読んでも違和感はなく実に面白い。ではあるのだが毎月1巻刊行は結構手強い。買うのも読むのも追い付かず「第13巻」(2022年3月読了)にて中断(事実上の断念)。既読巻は図書館に寄贈。積読の5冊を久々に愉しんでいる。
読了日:05月29日 著者:はるき 悦巳
つばき餡 花暦 居酒屋ぜんや (ハルキ文庫 さ 19-17)つばき餡 花暦 居酒屋ぜんや (ハルキ文庫 さ 19-17)感想
「著者グラフ・全期間」によれば坂井希久子の既読は16冊。随分読んでいて驚きもしたのだが、<居酒屋ぜんや>シリーズ(全10巻)と、更にお花と熊吉を主人公に“新装開店”の本シリーズ。そして『ヒーローインタビュー』など他作品もそこそこ読んでいることを思えば、むしろ少ない。たぶん探せば、分かれてどこか他の欄にもあるのだろう。さて、「すみれ飴」(昨年12月読了)、「萩の餅」(本年1月読了)、「ねじり梅」(本年3月読了)、「蓮の露」(本年同月読了)に続いての第5弾。「薄紅の庭」に登場の“鯨汁”に函館の冬が懐かしい。
読了日:05月21日 著者:坂井 希久子
花とアリス殺人事件花とアリス殺人事件感想
図書館本。たまたま目に付き、乙一の本も岩井俊二の映画も随分ご無沙汰だなぁと思いつつ借りてみた。「あとがき」によれば「2004年3月公開の映画『花とアリス』と、2015年2月公開、続編のアニメ映画『花とアリス殺人事件』、二つのバージョンの脚本・絵コンテや実写映像などを参考に執筆。物語の本筋は変えていないつもり」であるらしい。帯に「二人が出逢ったとき、世界で一番小さな殺人事件が起こった」とあって「名前をめぐる物語」。返却日の本日、慌てて一気読みではあるが、悪くない。映画はアリス:蒼井優で花:鈴木杏。なるほど。
読了日:05月15日 著者:乙一,岩井 俊二
なにごともなく、晴天。 (中公文庫 よ 39-10)なにごともなく、晴天。 (中公文庫 よ 39-10)感想
既読本は『おやすみ、東京』(2020年4月読了)、『電球交換士の憂鬱』(同年5月読了)、『という、はなし』(2021年2月読了)、『レインコートを着た犬』(同年11月読了)、『鯨オーケストラ』(2023年12月読了)の5冊。帯に「銭湯と、コーヒーが好きな探偵が呼び覚ます、私たちの秘密」とあって、「夜の電車が頭上を走る、高架下<晴天通り>の物語」。『サンデー毎日』に連載された一話完結の連作短編小説の文庫版。文句なしの面白さ。では、同時期の連載で同じ一行で始まるらしい「まずいコーヒー三部作」の『ソラシド』へ。
読了日:05月14日 著者:吉田 篤弘
別れの季節 お勝手のあん (ハルキ文庫 し 4-11)別れの季節 お勝手のあん (ハルキ文庫 し 4-11)感想
「著者グラフ・全期間」にてシリーズの読書履歴を確認。第1弾『お勝手のあん』(2022年8月読了)に始まり前作『あんとほうき星』(2023年10月読了)まで。毎回、文庫化とともに嬉々として購入しゆったりと読む。ふむふむそうかそうかと、余韻に浸る。そんなひと時である。さてシリーズ最新刊にして第9弾の本書。「月刊『ランティエ』2023年8月号~2024年3月号までの掲載分」。「おゆきちゃん」から「お小夜さまの苦悩」「桔梗さんの消息」「異国の甘さ」などを経て「お別れ」までの12話。たぶん年末頃の次巻をジッと待つ。
読了日:05月13日 著者:柴田 よしき
恋ははかない、あるいは、プールの底のステーキ恋ははかない、あるいは、プールの底のステーキ感想
『群像』(2020年1月号~2023年5月号)に掲載の表題作から「栃木に飛んでいく」まで17編を収録の連作短編集。帯に「小説家のわたし、離婚と手術を経たアン、そして作詞家のカズ。カリフォルニアで子ども時代を過ごした友人たちは半世紀ほど後の東京で再会した」「大人の愛の物語」。物語の展開はほぼリアルタイム。なので“緊急事態宣言”とか“ワクチン接種”とか、そうだったなぁと思い起こす場面も多かった。「人と会うのを面倒に思うのは新型コロナのためなのか、あるいは年齢相応の心のありようなのかは不明」に同感の思いである。
読了日:05月12日 著者:川上 弘美
死の拙文 (創元推理文庫) (創元推理文庫 M チ 4-3)死の拙文 (創元推理文庫) (創元推理文庫 M チ 4-3)感想
『毛糸よさらば』(第2弾/昨年10月読了)の“しりとり読書”103冊目選定がキッカケで俄かにスポットが当たった<主婦探偵ジェーン>シリーズ(どうやら邦訳は第14弾まで)の第3弾。『ゴミと罰』(第1弾/本年1月読了)に続いての3冊目。「1995年12月15日 初版/2002年8月16日 6版」の本書。3人の子どもを抱えた未亡人の主婦・ジェーンは多忙を極め、読んでるだけで思わず頭が下がる。しっかり者の親友・シェリーとの高速なかけあいも愉しい。「毒が仕込まれていた」らしいキッシュ。食べたことは、たぶんなさそう。
読了日:05月11日 著者:ジル チャーチル
夜の橋 (中公文庫 ふ 12-4)夜の橋 (中公文庫 ふ 12-4)感想
図書館本。そういえば、読み終えたばかりの『こんなコラムばかり新聞や雑誌に書いていた』(植草甚一)の「中間小説研究」(東京新聞・1971年9月~1973年12月)の中に、『暗殺の年輪』で直木賞を受賞した頃の藤沢作品への批評も度々登場していて、そうかそうかと愉しんだ。表題作を含む「自選傑作時代小説9篇」。巻末に「1981年2月 中央公論新社刊」とあって「1984年2月10日 初版発行/2005年4月25日 改版16刷発行」。「あとがき」の小説(「暗い鏡」)のヒントにかかる“打ち明け話”もオマケのようで嬉しい。
読了日:05月09日 著者:藤沢 周平
こんなコラムばかり新聞や雑誌に書いていた (ちくま文庫 う 38-3)こんなコラムばかり新聞や雑誌に書いていた (ちくま文庫 う 38-3)感想
“しりとり読書”の111冊目。2019年1月「ジュンク堂書店旭川店」での購入。“J・J”の愛称で知られ文学・音楽・映画評論家の著者が1964年~1974年、各紙誌に書いた本にまつわるコラム集。「海外読書散歩」(共同通信)から「ブックランド」(問題小説)、「ペーパーバックス」(図書新聞)、「ミステリー・ガイド」(読売新聞)を経て「中間小説研究」(東京新聞)まで。厚めにしてコラム。序盤に挟まっていた栞に「2019年5月8日中断」のメモを発見。以降、中断から丁度5年目となる5月8日を目標に定め粘りの読了である。
読了日:05月08日 著者:植草 甚一
銀座のカラス〈下〉 (新潮文庫)銀座のカラス〈下〉 (新潮文庫)感想
2014年7月「BOOK・OFF網走店」での購入。「朝日新聞」連載(1989年11月~1991年2月)当時、その期間だけ北海道新聞のほかにわざわざ購読して読んで以来の再読。『哀愁の街に霧が降るのだ(上・中・下)』『新宿烏森口青春篇』に続く自伝的小説第三部。とはいいながら、目黒考二氏の解説によれば「椎名誠のサラリーマン生活は、『本の雑誌』の創刊三年後まで、このあと十年続く」ようで、“自伝的シリーズ”が「サラリーマンよいとまけ時代」の後半から「『本の雑誌』の愛と感動の黎明期秘話」まで行き着くのは当分先らしい。
読了日:05月07日 著者:椎名 誠
ねえ、ぴよちゃん (10)ねえ、ぴよちゃん (10)感想
全国新聞11紙(北海道新聞ほか)で毎日連載中。今回は「2023年4月4日~2023年12月3日」掲載分。帯に「ご愛顧ありがとうございます!まもなく連載2500回」とあった。毎朝欠かさずに読んでいるはず。なのに改めて冊子になって一気読みしてみるとまるで初読のように新鮮。冒頭の「登場人物紹介」を見てそうか“ぴよちゃん”はまだ小学3年生だったのかぁとか、又吉はいったいいくつなんだろうとか。案外、真剣に考えながら愉しんでいる。さて、久しくご無沙汰な『じゃりン子チエ』。チエちゃんと小鉄にも急激に逢いたくなってきた。
読了日:05月03日 著者:青沼 貴子

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