自分は20歳台初めから30歳台初めの頃までの競馬関係の会社に勤めていました。

そこでは普通の会社では一般事務職でしたが、普通の会社では到底経験できないようなことも経験させてもらいました。ありがたいことです。

 

その業界の常識は世間の非常識…ということも経験しました。

毎週金曜日は明日土曜日の出走馬、続く土曜日は翌日曜日の出走馬を確認するために出馬表と呼ばれる出走馬と騎手およびその斤量(負担重量)のみが記された一覧表の他に競馬専門紙(いわゆる競馬新聞です)を広げて見ていると、事務所を訪れた方から

 

「あなたの会社はいいね~仕事中に競馬新聞広げていても誰も咎めないんだから」

 

まぁ、そうですね。半分仕事ですからね。ってことは半分は遊び?

 

 

さて、そこで学んだことは現在趣味にしているランニングの世界と共通する事柄がいくつかあります。今日はちょっとそのことに触れてみたいと思います。

ラン要素少なめなんですけど、ご興味がございましたら、どうぞ。

 

 

≪ レース間隔 ≫

ランニング大会でも通常はレースとレースの間に2~3週間ほど空けて出場していくケースがほとんどだと思います。

中には体力が有り余っているのか、毎週のように大会に出場されている方もいらっしゃいますが、競馬の世界ではあまりしません。2週連続でレースに出場することを「連闘」と呼びますが、この連闘をするケースというのはごく限られています。

●馬体が重すぎるなどの理由から一度レースを使って絞りたい場合

●未勝利戦(まだ1勝もしていない馬同士のレース)が番組編成上なくなってしまう場合

などごく限られたケースでしか通常連闘はしません。やはり、連闘による疲労が心配ですし、出走過多によるケガの発生確率も高まりますから、通常はレース間隔を空けて使っていきます。2週後にレースに出場する場合を「中1週」、3週後に出場する場合を「中2週」と表現しますが、これは「休んだ週が間にいくつあったか」という意味ですね。

マラソンシーズンだと「中2週か中3週」くらいのペースで出場していくひとが多いのかなと思いますが、競走馬もだいたい同じくらいで「中2週ないし中4週」で出場していくケースが多いと思います。

 

自分も連闘したことがあるのは、過去に2回しかありません。

 

 

≪ 休養 ≫

中2週ないし中4週くらいで3~4回ほどレースで出場していった競走馬は、このあたりで休養に入ります。どうしてもレースによる疲労が溜まってきますから。

4~5勝以上したエリートの馬になってくると、3月から6月の初旬くらいまでと、9月から12月くらいにしか出走しなくなります。というのは、大きなレース(グレード競走ともいいます)は、そのほとんどが春シーズンと秋シーズンにしか実施されないという競馬番組の編成上の都合という理由があるからですね。

じゃあ、その間の期間はどうしているのか?

休養」ですね。「放牧」とも言います。

1か月弱くらいはホント何もせずにのんびりと休養させ、英気を養います。

 

これもマラソン大会の場合も同じなのかな~と思います。

秋シーズンの大会はおおむね10月中旬あたりから始まり、3月初旬くらいでほぼ終了していきます。4月ともなってくると気温が上昇し始め、もう6月くらいには走るような気温でない日が多々ありますから仕方ないと言えば仕方ないですけど。

ただ、ひとによっては一年中大会に出場しているひとも中にはいます。どうやって疲れを取っているんだろ?

 

自分の場合も、年間の半分以上は休んでいますよ~。

自分も3か月くらい北海道に放牧されたいなぁ~(笑)。

 

 

≪ 脚質 ≫

競走馬の「脚質」についてはいろいろな分類があるかと思いますが、大きく分けて次の4種類にカテゴライズされると思います。

【逃げ】とにかく前へ行きます。そしてゴールまで逃げ続けます。

【先行】ある程度前の方へ位置し、適宜前の馬を捉え交わしていきます。

【差し】中団からやや後ろめに位置し、最終コーナー手前付近より進出開始していきます。

【追込】レース中はほぼ後方に位置し、最後の直線勝負にかけます。

この中で【逃げ】と【追込】しかできない馬は気性面でやや難があるケースが多いです。馬込みに中でじっとしていることができないので、どちらか極端な位置取りをした方が好結果が生まれやすいので。

逆に【先行】や【差し】タイプの馬は馬込みでもじっと我慢できるタイプの馬です。中団のごちゃごちゃしているところでも平気だよ~って感じで、気性的にも従順で素直なタイプですかね。

 

ランニングでも、他の人を合わせて走ることが苦にならない人もたくさんおりますが、逆に合わせて走るのが苦手な人も多くいるはず。

馬の場合、騎手がうまくなだめすかして抑えるケースもありますが、失敗すると「引っかかってしまう」(←馬が機嫌を損ねて暴走してしまうこと)ことも多々あります。ひとの場合も、馬の場合も、気分良く走りたいものですよね!

 

自分の場合はつい最近までは「逃げ・先行」でしたが、最近は「追込」ですね。もうそんなスピード出せませんもん。

 

 

≪ ポン駆けが効く?それとも使われながら? ≫

前の方で「休養」のお話をしました。

休養から帰ってくるとどうしても身体が太くなります。それは放牧先で楽をさせていたから、当たり前っちゃ当たり前ですけど。それから調教(練習)を積み、ある程度仕上がったなっと思ったら、再び出走(出場)していくわけですけど、この時に

●いきなり休養明け初戦から好走するタイプ と

●何回かレースに出場しないと好走できないタイプ

とに分かれてきます。

強い本格的な調教(練習)を積めばある程度の成績を収めることはできると思いますが、これがなかなか思うようにはいきません。

この前者の「いきなり好走タイプ」のことを「ポン駆けが利く」とか「鉄砲駆けが利く」とか言ったりします。こちらの方が少数派ですね。

多くのケースの場合、休養明けを一度使われたのち、2~3走目で好走するケースが多く、こういった馬が人気になったりします。

 

人間の場合でも、シーズン初戦は暑さの影響なども加わり、あまりタイムが出ない人の方が多いのではないかと思っています。レースを重ねるにしたがって、次第に良くなっていくケースが多いと感じています。もちろん、気候的に寒くなっていくこともあるとは思いますが。

 

自分はもちろん「ポン駆けが利かないタイプ」ですね。

 

 

 

つらつらと書いているうちにとても長くなりました。

【脳内会議】東京マラソン2024バージョンは明日にします。

お楽しみに。

短いと思いますが…。

 

 

【影】あのさぁ~、だから、誰も楽しみなんかしてないの?わかってる?