いずこもおなじ | Saishoku==彩色==

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今を見つめたい 今日この頃


「日本にはまともな美術批評家はほとんどいない」
とは、大学の先生の言葉

「日本にはまともなフードジャーナリストがいない」
とは、飲食関係の方の言葉


いずこも同じなんだ、と。
確かに、テレビを見ている限り、まともな政治評論家とか、
文芸評論家とか、なんとか評論家ですごいなぁ、と思える人って
ほとんどいない。

批評とか評論って、する人のすべてが露呈してしまう。
知識やら教養やら経験やら見識。
それが浅くても、批評家といえちゃうのが日本なのかもしれない。
私には「ほんとかなぁ」という程度でも
専門家には、「何いってるんだ」ということになるのだろう。

ジャーナリズムといわれるものが、
伝えたい、伝えなければ、と思うものと
聞きたい、知りたい、と思われているもの、
そして伝えてよいもの、との葛藤によって、結局妥協しているように見えるのも
なんとなく、似ている。

これぐらいでいいよね、という暗黙の了解が成り立つからなのかもしれないが、
それってやっぱり、批評とは馴染まない。

批評に正解なんて、もちろんない。
でも裏打ちされた鋭さがないと、つまらない。

のかなぁ、などと。