幼稚園の年中さんくらいから、小学校低学年くらいまでで、繰り返しの足の痛みを訴える場合、よく「成長痛」という診断が下されることがあります。典型的には、夜間寝ているときなんかに子供が下腿を痛がって泣き、さすってやったりしてなんとか寝かせて、翌朝には全く痛みもなくピンピンしている、というようなものです。多くの場合、繰り返し同じようなエピソードが起こります。
成長痛、というと、骨がメキメキ音を立てて伸びていくときの痛みのような、筋肉や腱が引っ張られるような、そんな痛みを想像してしまいますが、実際のところはどうなんでしょうか。
子どもの骨が伸びるときはどのように伸びていくのでしょうか。
🦴の形の、真ん中が伸びていくのでしょうか?それとも端っこ?
実は🦴の両端にある丸くなった部分のちょっと下に、骨端線というところがあって、子供ではこの骨端線がはっきりと見えており、ここで今ある骨を壊していく役割の破骨細胞と、骨を作っていく骨芽細胞が働いて、新しい形に骨を作っていくことによって骨が伸びていきます。
なので、当たり前の話ではありますが、骨が数日でぐーんと伸びたりということはありませんし、骨が伸びることによって引っ張られたりして周りの組織が損傷したり負担がかかったりすることも基本的にはありません。
いろいろな統計によると、成長痛は膝周囲に起こる痛みで診断される場合が多く、おそらくは、成長過程で組織の痛みやすい部分があり、日中の活動後、夕方から夜間にかけて痛みが発生するのではないか、と言われています。
実際には成長痛と診断されていたのに、オスグット病だったとか、骨腫瘍が見つかったという事例もありますので、あくまでもしっかり器質的な疾患を除外できれば、成長痛の診断がつけられることになりますので、何の検査もしないで「成長痛ですね」は基本的にはなしです。
筋骨格系の痛みについては、小児科で相談されることもありますが、本来は整形外科の領域です。痛みが頻回に起こる、レントゲンなど、しかるべき検査をして、判定してもらうことが重要になります。
日中も痛がってびっこを引くとか歩きにくそうにする、痛がる部分が赤くなって腫れていたり、動かすと痛みがあるというような場合は、まず成長痛ではないと思われるので整形外科を受診しましょう。
典型的な成長痛の場合は、子供のメンタルからくる要素もあると言われています。
また痛がってるけど、検査してもどうもなかったでしょ、などと突き放すことはせず、痛いんだね、よしよし、さすってあげよう、と痛みに寄り添ってあげてください。冷やしてほしそうなら冷やしてあげてもかまいません。そのうち、自然に改善していきますよ。