私の勤務地域では現在、手足口病が絶賛流行中です。

昨日も外来30人くらい受診して、そのうちの半分くらいが手足口病。

ただし、手足口病ってほんと症状の出方がそれぞれで違いすぎて、典型的にははじめに高熱が出て、半日くらいしてから手足に水疱ができるパターンが多いですが、熱がでない場合もあるし、熱が出る前に微細な発疹に気づかれる場合もあるし、通常1日程度で引く熱が、2,3日続くパターンもあるし。

発疹も、手足口病といっても、診るタイミングによっては口にはないパターン、手足よりもお尻に多いパターンなどいろいろ。発疹がひどくない場合は、そういう目でみないと、ちょっと荒れてるだけ?くらいで気づかないこともありうると思う。

なんしか、もう連日手足口病が流行っているのは重々承知しているから、その目で診察して、より診断の精度があがっているってのは大いにあると思います。

 

ちなみに、ヘルパンギーナも流行っているみたいだけど、手足口病よりヘルパンギーナのほうが咽頭痛が強い印象で、熱も長く続くことが多い。なので、のどみて、アフタみたときに、このまま手足に発疹が出てきたらおそらく熱が早めに下がるけど、出てこなかったらヘルパンギーナだから熱けっこう続くよ、っていう風に話しています。

手足口病は、みなさんご存じだと思いますが、熱の期間が短く、解熱すればすぐに登園できるので、私としても先の見通しが立ててあげられやすいので、診療していてとても楽な疾患でもあります。

 

というわけで、コロナもあけて久しぶりの手足口病の流行。

小児科は大賑わいで、日常が戻ってきたんだなぁといまさらながら思うことでもあります。

 

ちなみに手足口病もヘルパンギーナも夏風邪の一種で、だいたいいつもこの時期から流行るのでなんの違和感もないですが、RSウイルスやインフルエンザなど、明らかに冬の疾患だったのに季節感を失っちゃっているウイルスたちもいます。コロナが季節性をもたないように、これらのウイルスもいったんは季節の呪縛から外れて、今後はどうなっていくのか、誰にもわかりません。

結局はウイルスが増殖しやすいタイミングに増えるように馴らされていくのだろうとは思うので、だんだん冬の病気に戻っていくのかな。。。