ちょっと嬉しいことがあったので書かせてください。


先日診察室にきれいな封書が届いていて。

よく知っている患者さん(とそのお母さん)のお名前。

なになに?お引越しされた?何かのお願い?それとも、、クレーム??

ドキドキして開けましたが、なんと、お礼のお手紙でした。


その患者さんは、アトピー性皮膚炎の患者さんで、突然時間外にふらりとやってこられて、診断や治療に関する不安がとても強く、はじめの外来でも診察と説明に1時間近くかかりました。その後も、こまめな外来受診が必要と判断したので、枠外で30分時間をとって、なるべく丁寧に、何度も繰り返し、不安な気持ちの絡まりをほぐすように診察と説明を重ねました。毎回診察時には見開きノートの一面に箇条書きで質問を書いてきていて、それのひとつひとつに答えていきました。回数を重ねるほどに、初めは硬かった表情も次第に柔らかくなり、子供さんもお薬によく反応し、お母さんが一番心配していたステロイドからも離脱できて、病院受診の間隔も空いていきました。4月からは保育園、と言っていたので、また熱が出たら会えるかな、って言いながら、アレルギー外来は一旦卒業としました。

お母さんからのお手紙では、いろいろな医療機関に行ってもなかなか説明がしてもらえる時間も持ってもらえず、ただただ同じお薬だけが処方されるだけで不信感一杯になり、藁にもすがる気持ちで受診されたと。

丁寧に説明を受け、納得して治療に臨み、精神的にも安定したと。私に会えてよかったと、ありがたいことにそう書いてありました。


しがない病院で小児科医をしていて、たまに投書などでお褒めの言葉をいただくことや、子供からのお手紙や贈り物(折り紙とか)をいただくことはりますが、大学病院ほどたいそうな病気を診ているわけでもないし、入院しても数日で帰っちゃうし、手術をしているわけでもないので、そんなにたくさんお礼を言われる機会は少ないです。たまに外来で、先生のお顔見ると安心する、って言ってもらえることはありますが、もちろんそれで十分嬉しいのですが、お手紙までいただくことってまれです。(コロナの時には、先生頑張って!ってお弁当の差し入れやオシャレなお紅茶いただいたこともありました。その節はありがとうございました)

直接こうした形でいただけるお褒めのお言葉、たぶん皆さんが思ってる以上に私たちの仕事に対するモチベーションになります。自分がやっていることが正しいんだなって自信を持てるようになるし、もっともっと頑張ろうって思えます。


投書も、いい投書も悪い投書も委員会で全て共有され、いい投書をされている医師は病院からも大切にされます。

もしみなさんの主治医に対して、そういった感謝の気持ちをたくさん持っておられる方がいらっしゃったら、ぜひ一言でもいいので投書してあげのもいいのではないかと思いますよ笑