アデノウイルスの感染が猛威を振るっています。
アデノウイルスが関与する病気として、有名なのが「咽頭結膜熱（いわゆるプール熱）」、「流行性角結膜炎」などがありますが、実際のところは、単なる風邪症状や胃腸炎症状を来たすものまでさまざまな病型があります。それは、アデノウイルスの型にもよりますし、個人の感染経路にもよるのだろうと思っています。
咽頭結膜熱は文字通り、咽頭と結膜に炎症が起こって、発熱が見られます。一般的には咽頭が真っ赤っか、結膜充血がひどく、目やにもたくさん出ます。熱も結構しつこく高熱も出て、一週間近くでることもざらにあるし、同時に下痢などの症状も出たり、炎症もきつくて、体力がない子は入院管理になることもしばしばあります。咽頭結膜熱の診断はウイルス検査は必須ではなく、典型的なものの診断は簡単ですが、見逃しているものや、逆に違うのに誤診断してしまっているケースもあると思われます。子供は泣いたり寝起きで目が赤いように見えたりすることも多いし、実際迷う症例もあります。治療には影響ありませんが、出席停止日数があるので、そこに影響が出ないようにしてあげる必要があります。
流行性角結膜炎は、炎症が角膜と結膜に原局しますが、その分目の症状がきつくて、ひどいときには角膜潰瘍を起こしたりしてその後の視力に影響を来たすこともあるのと、目が激烈に痛くなったりしてかなりQOLが下がるので、ある意味咽頭結膜熱よりも嫌な病気です。しかも、よくなるまでに大人でも一週間以上かかります。
アデノウイルスは通常のアルコール消毒では除菌されないので、コロナ対策をしていてもあまり意味がありません。次亜塩素酸ナトリウム等の消毒液を使用して除菌する必要かありますのでご注意を。
急に寒くなったしフワモコが恋しくなります、
