3年以上にも及ぶコロナ禍の自粛生活で、人々の健康はどれほど守られたのか、あるいは侵害されたのか、もはや今となっては知る由もないことでもありますが、そのことについては後方視的にならざるをえませんが、様々な研究が行われています。

 

 

日本人の真面目な性格により意外なほど遵守され続けたコロナ自粛で、当初は確かに感染の大波を抑えられたし、高齢者の超過死亡もみられず、政策は吉だったのかと思われていますが、ここにきて日本の超過死亡の高さが取り上げられています。

超過死亡とは、みなさまご存じの通り、人口の増減において、例年に比して、明らかに死亡する人の数が多い場合に問題になります。つまり、残念ながら亡くなってしまう人は毎年いますが、だいたい例年の人口動態から、「これくらいの人数は亡くなるかな」っていうような予想の幅があって、それは年齢ごとにだいたい予測されているが、コロナ禍明けからは、高齢者の死亡者がそこから大きく外れて多くなっているということです。

 

個人的にはさもありなん、というか、やはり記事でも言われているように、コロナになって外出もままならなくなり、ましてや病院受診のハードルがかなり上がってしまったことによって、病気の見逃しが多くなったこと、また、自粛が開始された当初は、外出される人がいなくなることで死亡者自体が大幅に減少したので、その分が現在の超過死亡に上乗せされているだけなのかな、とも思いますが、この3年間でやはり老人の足腰は確実に加速度的に弱くなっただろうと思うし、もしかしたら自粛がなければ元気に毎日お散歩に行ったり、デイサービスで頭のリハビリを続けて楽しく過ごしていたら、認知症の進行も遅らせられたかもしれないって思います。

どっちみち超高齢化社会になって、毎年超過死亡が増えていくのは当然のことだし、年単位でのブレもあってもおかしくないし、そもそも超過死亡をコロナ自粛と短絡的に結びつけることには無理があるけど、やはりこうした影響がなかったとは到底思えません。

ただでさえビビりの日本人には、脅して自粛を促すよりは、大丈夫なことは大丈夫だから、と、屋外での運動や散歩など、やるべきことはしっかりやることを強調するほうが良かったのかどうなのか。まだまだこれからわかってくることがあると思います。

 

 

コロナ禍では大活躍したフィットネスバイク。使いすぎてモニターは壊れたけど、まだ運動はできるので、捨てられずにいます・・・