全国に衝撃が走った事件から、気づけば一週間経っていますが、まだ頭がすっきりしていないというか、いつも通りではないというような感覚が続いていて、どうしても表題のようなことを考えてしまう自分がいます。

かの要人が運ばれた病院には、翌日以降クレームの電話がかかっていたようですが、医療に携わる者であれば、外傷後心停止の蘇生の難しさ、銃創なんていう慣れない外傷の対応の難しさ、100単位を超える輸血をする現場の壮絶さを想像するだけで、もうクラクラして正気を失いそうになるというのは私だけではないと思います。

 

当然ながら日本では銃創は一般的ではないため、それに対して的確にできる医師は本当に限られていると思われます。当然、教科書にも載っていないし、手術指南書とかいうものもあるわけありません。

ただ調べたところでは、銃の種類によって全然傷のつき方や対応が違うということで、手作りの銃弾なんて、どのような傷を付けるのか、さっぱり分からないというのが現実でしょう。

一般的な銃創は、体に入っていく部分と出る部分で、肉体に空ける穴の大きさが全然変わります。回転しながら鉛玉が体の中を通るので、途中で肉をひっかけ巻き付けながら、出るときには玉の何倍もの大きさの穴をあけます。また、軟部組織は比較的可動性があるので、神経などはしなって球筋を避けることもあるようですが、骨にあたれば粉砕しますし、血管などの弾力があるものであれば、それに沿って進むことがあるため、在り得ない弾道を描くこともよくあるそうです。

以前びっくりニュースでみましたが、前から撃たれた銃弾が、頭の右側の皮下に入り、そのまま骨と皮膚の間を通ってぐるりと回って、左側から前に出ていった、という報告もあるようで、いかに銃弾の動きが予測不能なのか、推し量ることができます。

 

また、胸部に銃弾を受けているのに、心臓マッサージを行っていいかどうかについては、私も調べた限りで明確な答えを見つけられていません。恐らくは圧迫による止血が最優先ですが、心マで全身の血流を保ち、組織に酸素を届けることも同じくらい重要です。ただし、心室に穴が空いている状態では、どれだけ効果的な心マを行っても、脳血流を保つことは難しいでしょう。

 

同じ現場に居合わせたときには、銃弾から自分を守るのに精いっぱいになると思われるので、すぐに救命処置に加わった人々を尊敬します。ただ、自分も大事な人が万が一そのようなことにならないとは限らないので、もしものとき何をしたらいいかだけは、確認しておこうと思いました。

 

 

 

 

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