去年もこの時期にインフル流行の記事を書きましたが、
今年もまたまた、早めの流行の兆しがちらほら。。
全国局所局所で学級閉鎖が出ています。
ほんと、季節感ってどこに行ったのでしょうか。
去年も流行の始まりはとても早くて、結局は年を越したあたりで爆発的な流行になりました。
厚生省のプレスによれば今年9月2日からの一週間でのインフルエンザ報告数は全国で3813名。
去年の同時期と比べるとなんと10倍も多いですね。
それも、東京や千葉など、関東中心での流行が目立ちます。
また、学級閉鎖も、全国で50学級以上。これも去年と比較して10倍程度。
これは、新たなシーズンの流行なのか、前シーズンの名残なのか、もはや判断が付かなくなってきました。
ちなみに、小児科医が有志でやっている、MLインフルエンザ流行前線情報DB というものも自由に閲覧できます。
これは、全国の有志の小児科医が、診断した症例を手入力していくシステムなので、ちょっと偏りがあります。
というのも、熱心に検査した症例を全例報告する医者がいれば、必然的にその都道府県の患者数は多くなりますし、だいたい忙しいときには一日に何十人も診断するので、全員をいちいち入力することはよっぽどマメな人でないとできなくなります。
でも、それを考慮してもこのDBからも、8月終わりから患者数が増えてきている傾向が読み取れますね。。
型としてはA1N1pdm(いわゆる2009年新型A)が多いですが、A3N2(香港型)もそれなりに見られますし、Bも2系統両方見られるので、今後一体どういう風に集積してくるのか、さっぱりわかりません。
今年のインフルワクチンは、2018年シーズンから改変がありました。
どうやら、最近のインフルのもつ遺伝子変異は、ワクチンによる血清の抗体との反応性を低下させる可能性があり、しかもその低下率が小児で特に大きかったとのことで、この部分の改良を考慮して作られているとのこと。
さらに、もうひとつは、あまり今まで日本では流行っていなかった型が今年あたり流行する可能性を考慮して選定されたということで、こうした選定がどういう影響を及ぼしてくるか、私たち小児科医のこの冬の業務内容にも大きく関わってきますね。
あぁ、今年はどうなるのかな~。
たまには、「今年はあんまり流行らなかったね!」っていう年を経験してみたいなー。
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