写真の発疹、なんの病気だと思いますか?

 

1歳前くらいの子どもで、突然高熱が出て数日続き、その後解熱したと思ったら、全身に発疹がでた・・・

 

医者に「突発性発疹症でしょう」と言われ、原因が分かってホッとしたのもつかの間、解熱してからの激しい不機嫌でへとへとになる、、という話は、ママたちの間では結構有名です。

高熱を出しても、他にあまりこれといった症状がなく、意外にごはんを食べて、機嫌よく過ごしている場合、ママのほうから、「これ、突発ですかね?」と聞かれることもしばしばあります。

 

でもこの不機嫌、小児科医でも意外に知らない先生もいはります。というのも、ママたちにとってかなりのストレスになるこの症状について、小児科の教科書にはほとんど記載がないんです。

 

突発性発疹症の診断は、熱が下がってから(あるいは下がる途中から)典型的な発疹が出てからやっと、確定的になります。

永山斑という、特徴的な喉の発疹が見えると、「あ、きっと突発だな」と発疹期の前に予想がつくことがありますが、全例ではありません。

そして、解熱して発疹が出て、実は小児科医もホッとします。鼻水や咳のない発熱は、小児科医にとってはとても嫌な症状で、尿路感染症や川崎病といった違う病気の心配が増えるからです。そして、発疹をみて「突発ですね。よかったですね!ほっこり」といって、外来終了。

ママたちは、その後、不機嫌な乳児と格闘することになります。

その後は大抵は発疹が収まると同時に数日で治まりますが、分かっているのといないのとで大違いなので、外来ではかなり不機嫌になるけど数日で治るから頑張って!といっています。

 

この不機嫌の原因ですが、教科書にも記載がないくらいですし、実はなぜかわかっていません。高熱の後の疲れが原因とよく書いてありますが、他の高熱を来す疾患では同じことにならないので、きっと違う原因があると思います

 

次は、この不機嫌の原因について、調べたことを書きます。