3-4か月のまだ寝がえりもしない赤ちゃんを見ると、多かれ少なかれみんな向き癖があります。

 

赤ちゃんの頭蓋骨は左右前後の4つに分かれており、狭い産道で圧迫されたときに骨のつなぎ目が重なって頭が一時的にちっちゃくなります(骨重合といいます)。それくらい柔らかい赤ちゃんの骨ですから、自由に頭を動かせない時期は、ずっと同じ体勢で横になっているだけでも、徐々に頭の形が歪んできます。

向き癖がひどいと、片側の後頭部が絶壁になり、下になった方の耳が蒸れて湿疹ができたり、ほっぺたまでじゅくじゅくすることもあります

それくらいだとまだいいのですが、大人になったときに絶壁頭ではかわいそう、どうしたらいいですか?とよく相談を受けます。絶壁頭で脳が圧迫されたらガーンと心配される方もおられます。

 

が、周りを見てみてください。

パッと見で変だと思うような絶壁頭の人って、いないですよね?(いたらすみません・・・)

 

向き癖は首が回転できるようになって、寝がえりができるようになると、自然に改善しますほっこりそして、多少残ったとしても、髪の毛でほとんどわからなくなります。実際、完全に左右対称の頭の人のほうが実は少ないかもしれません。

もちろん、脳も頭蓋骨の中で自在に変形しますので、絶壁の時期があっても何ら問題はありません。

なので、神経質になる必要はまったくないのですが、安心材料と、後悔のないように親がしてやれることもいくつかあります。

これはいろんなサイトに載っていると思いますが

 

首の据わっていない時期から、ドーナツ枕を利用しましょう。

・タオルなどで優しく頭を支えて逆方向に向かせてもみましょう。

・向き癖と反対方向に、お母さんや家族の生活の場を持ってくるようにしましょう。

・抱っこの仕方も、反対に向けるように工夫しましょう。

 

あまりに変形がひどい場合は、ヘルメット療法というものもありますが、ただでさえ肌トラブルが多い時期に半年装着しっぱなし、保険適応なし(50万程度するとのうわさ)、、、否定はしませんが、一般的には美容上の問題だけなら、上記の理由で必要ないかな、と個人的には思います。

 

あと注意として、逆方向にどうしても向かない、向き癖のある方向の首にしこりがある、などの場合は、斜頸目の可能性もあるので、早めに小児科医に相談しましょう。