近所に救急車が来た。
どなたかが乗せられて病院へ。
救急車のサイレン音を聞くと
あの日のあの場面を見たわけではないのに
とらちゃんが苦しみの中
救急車に乗せられて運ばれた様子を想像させて
涙が出て来てしまう。
「これから救急車で運ばれるから準備してて」という
掠れた苦しい声の電話
「一度心臓が止まり厳しい状況です」という
救急隊員からの連絡
苦しかっただろう。
怖かっただろう。
寂しかっただろう。
カウントダウンを待つだけの状態じゃなく
せめて身体に温かみが残っているうちに
会いたかった。
それが私の最期の希望。
救急車のサイレン音が近づくと
文太ととらちゃんと私の3人で
遠吠えをしていたのも大切な思い出
とらちゃんがいたから大阪に来たのに
ここにいる理由はなくなりました。
どこに行きましょうか。