享保雛

　雛人形の中でも享保雛は特殊な雛人形、現在の形になる前のもので姿、形がチョット変わったもの、特に雌雛の極端にデホルメされている。

　十二単の着物が座布団のように暑くて、丹前を着ているように厚い、その姿は異様ともいえる厚さで可笑しな格好、独特な雰囲気を持った雛人形。

　元禄雛から享保雛に代わる形のもの、江戸中期から町方のひな人形として発達し、大きさと豪華さを誇った雛人形、余りの派手さにご禁制となったものだ。

　特に徳川吉宗はこのひな人形を禁止し、倹約質素を重んじる旨諸国に通達をしているくらい、当時は流行りのひな人形で、私も好きな雛人形である。