<日本沈没                                          新元号は >

30年前のフィクション

 投稿日時2019/3/31(日) 午前 6:04  書庫TOP カテゴリーその他趣味


デジタルの文字は砂時計より早く
 破滅へのカウント数えているね
昨日 流行ってた服や科学や歌が
 地下鉄の車輪に轢き殺されてゆく
石の恐竜がひしめくビルは迷路
 風も自信無げにNAVIを広げる
神の顔をしたシステムを信じれば
 人間の姿でロボットになるのさ
君が好きだけど『愛』なのかわからない
 新しいWikiにはその言葉さえなく
あの夜 抱き合ったホテルは壊されて
 学校とよく似たデイサービスになったよ
30年前ならSFの街
 でも僕達はまだ愚かに恋をする
欲望はダウンタウンで安売りされるけど
 涙を止める錠剤はまだないね

政治で儲けるペテン師達は今も
 平和が続くって思ってるらしい
闇に立ち込めた過酷な退屈が
 今にも爆発しそうだというのに
君が欲しいけど『夢』なのかわからない
 情報がつぶやきがあまりに多すぎて
混線した電話聞こえないと言ったら
 サヨナラがその後LINEで届いたよ
30年続いた 情熱の街
 未来を手にいれて未来を失った
行く先を訊ねても『夢』みた人はもう
 土に埋もれて何も語らない
30年前なら SFの街
 でも僕達はまだ愚かに恋をする
欲望はダウンタウンで安売りされるけど
 涙を止める錠剤はまだないね

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