ヘリコイド詣
栃木県の宇都宮市にはいくつかの工業団地があります。
芳賀・高根沢工業団地はそのうちのひとつ。
普通は鬼怒川を渡った東部にあるこの工業団地は単に芳賀工業団地と呼ばれていて、そこに高根沢にあるホンダがくっついて(ホンダもグーグルの子会社になるの?)そう呼ばれているんだか、正式名称だか判んない。
その縁をかすめるように栃木県道64号線が通っているのですが、その道をたどると、工業団地を抜けた少し先にもうひとつの工場があります。
それは老舗製薬メーカ―。「宇津救命丸株式会社」。
やはり老舗だけあって後発の会社とは一線を画して、工業団地はずれの静かな一等地に工場を置いているのでしょう。閑静な芳賀台地の森に囲まれた広大な敷地にポツポツと無菌室とかの近代建物があって、その様な環境で救命丸が作られているのでしょう。
ちよっとその雰囲気だけでも接してみたいと、覗きに行く事にしました。
県道を進むと工場の案内が。
いやー、いーですねー。
さりげないこの看板。老舗ならではの奥ゆかしさを感じます。
ところが、案内に従って進んで行ったのですが、一向に工場が姿を現さないんです。
おかしいな。途中にはちょっと裕福そうな家があっただけで、製薬工場らしきものはありません。
どこかで案内を見落としてしまったのでしょう。
道を戻ります。
で、そのついでに裕福そうな家もちょっと覗いてしまいます。
で、どんな家なんだろう。庄屋様の屋敷跡でもあるのかな?
と、近づいてみたら
ええっ!ここ?!
想像していたのと全然違うじゃん。
垣間見える工場の建物だってなんかアパートみたいだよ。
思っていたような高原の雰囲気漂わせるような敷地の入口ゲートに守衛所があって、なんてのだったら、「ちょっと見学させてもらえますか?」とも言いやすかったのでしょうけど、入口の威圧感にすごすご退散したのでありました。
後でよく調べたら、工場見学は可能だったようなのですが、それ以上に知らなくて恥ずかしかったのは、今でこそ本社は東京にあるものの、そもそもは栃木県が発祥の地であった事、つまりここが元祖なのです。そして宇津は宇都宮の「うつ」だったのです。
それが「うづ」になったのは昭和40年ごろに始まったテレビCMで発音しにくかったから「うづ」になったとか。
この薬は生薬が自律神経を安定にし赤ちゃんの夜泣き、かんのむしに効く薬となっていますが、今はどれくらいの需要があるのでしょう。
現代においては名前を元の「うつ」に戻して大人用にした方がいいのではないかなー。
てな事で、すごすご戻ってまいりました救命丸入口。
ここにはもう一つ気を引く物があります。
右手の田んぼの向こうに大きな赤鳥居。
行ってみましょう。
はい。到着しました。安住神社。(「あずみ」じゃなくて「やすずみ」です)
駐車場にあるHは栃木県防災防災センター指定ヘリポートであるゆえらしいですが、便乗して体験フライトなるものもやっているみたいです。
遠くからも見えていた鳥居は朱の物としては関東一の大きさらしいのですが、こっちは裏口。正式な参道の方から参りましょう。
そちらの入口には「大鏡餅芝桜」なる物が。
この神社では毎年700Kgもの大鏡餅を奉納するのが名物となっていますが、それを模した丘もどきに、隣の市貝町で有名になっている芝桜を植えたものですね。
う~む。
参道を進めば鳥居の先には楼門。なんかいるみたいですから随身門ですね。
でもそれがなんかキラキラしてない?
はい。キラキラしてました。
狛犬さんです。
なんか有名な人の作だそうですけど……。
まっすぐ進めば拝殿。
こちらは小じんまりですね。
振り返れば土産、じゃなかった、お札売り場で、身の丈ほどもあるおみくじをガラガラやって棒が出てくるやつがあります。
その他にも鯛の形のおみくじを磁石の付いたつり竿でつる「鯛みくじ」なるものもありましたが、「当たり付き」って書いてあります。て事は、ほとんどは外れだけどたまに当たっているおみくじがある、という事?(笑)
そして更にその裏は
ホンダのお膝元だからねー。
というなんでもござれ感の安住神社なのですが、唯一なんかホントに神社っぽいなと思われたのが、子宝育神社。
今更ここの御利益があるとちと問題になっちゃうけど、とりあえず参拝してみます。
したっけれ、やはりというかで。
(モロだと規約に引っかかって・・・されちゃうかもしれないので)
しかも、ここは1組づつのお参りとなっているので、入口には。
まるで貸し切り露天風呂みたい。
周りもヨシズの目隠しになっているし、まさかここで……。(ちなみに札の裏は「不」です)
わはは。なんかすごい迷走神社だなー、と思いつつ出口に向かえばそこには。
ヘリコプターをお持ちのみなさん。
こちらへ初詣はいかがですか?
(初詣期間がいつからいつまでかは知りませんが)
てな事で、よいお年を~。
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