【隔離】北十字星のキヲク(第2稿)(妄想な遊び) | ねこもふ

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*某ショーの2次創作です 苦手な方は即刻離脱すべし

 

個人の自己満妄想補完計画

主人公はユキです

昨日の幻聴のついでわが幻聴に従って連ねたものです

第2稿???3人が高校でも一緒という設定で先走ってやらかしたのですが

さっき公式録画見直したら「中学卒業でバラバラ」って言ってるではないですか

ってことでちゃっちゃっと直したので辻褄どうかな?って感じなのだが

ちゃっちゃなので宮沢賢治見習ってwwwまだちゃっかり加筆修正するかも

一緒の学校で高校生活を送った3人の世界線もあったんだけどな

あとがき上げました 6/25

 

 

ー北十字星のキヲクー

 

皆のいうところの幼馴染なのだろう

カケル、トキオ、そしてユキはそうであった

 

まだ小さく狭い世界ではあったが一人歩み始めた頃

ユキはカケルとトキオに出会ったらしい

らしいというのは気づいたら三人いつも一緒にいたからだ

 

全力で駆け足が出来るようになったころ

ユキは祖母から「おままごとセット」なるおもちゃをプレゼントされた

当然遊び相手はカケルとトキオ 

ユキの家の庭にて

「私がお母さんやるからカケルがお父さんでト・・・」

そういい始めるとトキオが

「お父さんは僕でカケルが子供だよ」と言い放った

遊び方は朝お父さんは会社に出勤し子供は学校にそして

お母さんの一日お仕事の『独り言』が終わったころに二人が帰宅するという

ごっこ遊びの繰り返し

カケルとトキオはユキの家の周りをぶらっとして戻ってきて

物陰からユキの『独り言』が終わったことを確認すると

「お母さんただいま 夕飯は何?」とか「仕事疲れちゃったよ」と言って戻ってくる

 

いつものように「お父さん」と「子供」にいってらっしゃいと送り出したが

何時まで経っても二人が帰ってこない

ユキは二人を姿を見つけようと家の周りを小走りしながら探すが見つからない 

少し怖いけどもう少しだけ離れた場所を探してみた

程なく空き地で見知らぬ男の子たちとボールを蹴っている二人を見つけた

 

 

中学三年生のクラス替え

ユキは唯一親しくしていた女子友達とクラスが分かれてしまった

小学校に上がる少し前からバレエを習いだしそして放課後の殆どの時間を

レッスンに費やしたため学校で友達を作ることが苦手になっていた

一人ぽつんと机に座っていると

「同じクラスになったね」

と笑顔でトキオが声をかけてきた

その時は久しぶり過ぎて何を話したのだろうか覚えてないが

気づくと人懐こく友達の多いトキオに引っ張られたかのように

クラスの誰とも話せるようになっていた

そして隣のクラスのカケルともまた言葉を交わすようになっていた

 

 

中学の卒業式

カケルは鉱物学者を目指していると

トキオはそんなカケルを乗せて宇宙にいけるようにロケット工学の専門家になりたいといった

 

ーカケルとトキオは夢を通じてずっと一緒にいようとしているんだー

 

私もとユキは咄嗟に二人と一緒にいられる夢の「ネタ」を探したが見つからない

二人はユキの目を見つめ彼女が夢を語ることをまだかまだかと待っていた

「私は白鳥の湖をを踊ってみせる」

嘘ではない いつか大きな舞台で白鳥を踊れるダンサーに選ばれたいとは思っている

トキオが「三人で約束しようよ 一緒に夢をかなえるって」と声をあげた

ほっとした 三人で共に叶えようという夢がある限り一緒にいられるんだ

そしてカケルとトキオはそれぞれ進路に合う進学校を

ユキはレッスンに通いやすい女子高へ進んだ

 

高校に進学をして暫くしてユキは足に怪我を負ってしまった

医者は焦らずに当分はレッスンを休んだ方が良いと診断をしたので

遅れてきた人並みの高校生活というものに入った

始めて過ごす「放課後」という時間

怪我を負ったユキを励ますためと久しぶりに三人で待ち合わせた

それ以来ちょくちょく学校帰りに三人で会うようになった

子犬のようにじゃれあうカケルとトキオに突込みを入れながら

ユキにとっての楽しい三人での時間を過ごした

 

こんな楽しい日が続くならバレエの夢が叶わなくてもカケルとトキオと

一緒にいられるのではないだろうかと思い始めた頃

カケルからトキオに今日はちょっと用事が出来て会えないと連絡があった

ユキとトキオはそんな日もあるさとさして疑問も持たずにいた

しかしその日を境にカケルは三人の待ち合わせ場所に来なくなった

 

「何か今日は帰ろうか」とトキオがユキに声をかけ

ユキも心の中で(カケルいないしな)と

「そうだね」

と駅に向かって歩いていると

カケルとそしてカケルと同じ高校の制服を着た女の子の姿が目に入った

ユキとトキオはその場で立ち尽くしながらも二人の様子を凝視せざる得なかった

暫くするとカケルがそんな二人に気づいた

小さく「やっ」という挨拶をしただけで隣で「何?」っていう表情の女の子に

「友達」と一言だけ言って去って行ってしまった

 

ユキとトキオは何も言葉を発することが出来ずにそのまま家路に着いた

ユキは翌日重い気持ちを引きずりながら待ち合わせの場所に行った

そこにいたのはやはりトキオだけだった

カケルのいない待ち合わせから逃げたかった 

カケルはこの時間他の女の子と二人で過ごしているんだ

と突きつけられる事実が嫌だった 苦しかった

「トキオ 私そろそろレッスン始めようかと思うから今から教室の先生に相談に行くから」

「わかった」とだけトキオが答えて二人はその場で別れた

トキオにそう言った手前その言葉通りにバレエの先生を訪ねたが

「まだちょっと早いわね 焦らないでね」と言われ

自宅で始めるリハビリ練習メニューをもらって帰ってきた

 

トキオはいつも明るく楽しい友達であり続けていてくれている

カケルは カケルは

カケルはトキオよりちょっと控えめだが私が悩んでいることをさりげなく気づいてくれたりして

何も解決が付かなくてもカケルが知っていてくれるカケルが寄り添ってくれている

そう思うだけで頑張れるような 嬉しいような 切ないような

 

翌日いきなりトキオから連絡をもらった ちょっとビクっとした

「レッスン初めるから忙しいかもだけどテレビの番宣で見て気になったんだけど

よくある全米が泣いたとかいう映画だけど観に行かないか」

トキオが映画に誘う?こうなって私とも話す話題が無くて困ったからなのか?

ただ「わかった 行こうか」と返信をした

 

映画館に入って館内が暗くなり上映が始まると

急にユキは抑えきれない涙が出てきた どうしよう どうしよう 止まらない

トキオの方を横目で見やると画面を見ずにじっと下を向いている

映画が終わり周りが明るくなってお互いの表情が確認できるようになる

その客入りの悪い場内で少しだが確かに二人は声を上げて泣いた

 

それほど時をおかずしてまたカケルは三人の待ち合わせ場所に戻ってきた

 

 

高校を卒業し地元を離れても互いに連絡はしあっていた

ユキはもうそろそろという空気感が漂い始めていることに気づかないふりして

ひたすらレッスンを続けていた

ただカケルとトキオと一緒にいるために

 

ある日レッスン中に激しい咳と共に急激な眩暈に襲われユキは倒れた

医師の診断は芳しくなかった

バレエダンサーとしての終わりだけでなく人生の終わりを宣告されてしまったのである

 

ーカケルに会いたいー

 

カケルを訪ねると彼は私を待っていてくれた そう感じた

「私の病気かなり悪いみたい」

そう言い終えると瞬間ユキはカケルの胸の中に飛び込んでいた

 

「私 私 カケルとトキオとの約束守れない カケルとトキオと一緒にいられない

カケルとトキオと・・・ カケルと カケルと カケルと・・・・

カケルといたかった・・・カケル・・カケル・・・」

 

ずっと優しくカケルに抱きしめてもらっていると心が落ち着く

暫くしてカケルはユキの両肩に左右それぞれの手をあてお互いの顔が見えるように

少し二人の身体を離した

「大丈夫 俺がいるよ」

「ユキ 家族になろうか 家族になろうよ」

「家族?家族・・・」

「家族だったらユキにもしものことがあったらいち早く連絡が来てすぐにかけつけられるんだよ」

「私はカケルの事・・・でもカケルはそうじゃないよね?」

「そうだね でもそういう関係ってね先の事分からないじゃない?

つまらないことや理由もなく気持ちが冷めてしまうこともある

ユキはね ユキはきっとこの先もっと辛いことがあるかもしれない 

僕に八つ当たりして困らせるかもしれない

そういうことがあっても僕はユキの事嫌いにはならないよ 

何があっても大切な人というのは変わらない

それだけでいいんじゃないかな?」

 

ートキオごめんー

 

ユキは残り少ない自分の命を盾にしてカケルを独占してしまったこと

カケルは夢を中断したのは病気のユキを支えるためだということ

ユキとカケルはその『事実』が三人の夢を果たせない『言い訳』にしかならない気がして

トキオに話すことが出来なかった

 

そして来てしまった真実を告げないままトキオとの再会

カケルがレアメタルの発見した時の授賞式のサプライズで現れたトキオ

ユキとカケルの婚約をただ知ることになる

激高するトキオに真実を話すことはやはり言い訳になりそうで出来なかった

 

「少し様態が落ち着いているようですね」医師が穏やかな顔でそう告げた

ユキはカケルに

「アメリカにトキオと一緒に行ってよ 私は大丈夫だから

今日明日 半年一年ってことは無いから行っておいでよ 

何かあったら病院からすぐにカケルに連絡が行く 家族だから一番に駆けつけてくれるでしょ」

カケルの心配を他所に半ば強引にユキはカケルをアメリカに送り出した

 

 

カケル トキオ 次は二人の番だよ

私の夢は叶ったよ