治療開始 元気になるために2 | 猫の加護は一日三回

猫の加護は一日三回

ダンナさん(配偶者)と猫と3人暮らし

うちのねこさんが今回罹ってしまったFIP(猫感染性腹膜炎)とは、猫の腸内に存在することが多い猫腸コロナウイルスが何らかの原因で強毒化し、さまざまな症状を引き起こすものです。
数年前までは、FIPに対する治療法がなく、対処療法か安楽死しか選択肢がありませんでした。しかし近年、人間のコロナウイルス(COVID-19)のパンデミックの際に治療に使われた抗ウイルス薬が、猫のFIP治療にも効果があることがわかり、新しい治療法として使われるようになりました。

最初にFIP感染を私たちに伝えたのは担当の獣医さんではなく、画像担当の専門的な先生でした。エコー画像からほぼFIPで確定だろうということでした。

ねこさんがFIPと最初に言われた日はショックと混乱、そして最悪の想像ばかりがかけめぐり、ねこさんが寝ていれば寝息を確認するまで不安になり、ねこさんがいつもより懐いてくればまさかお別れの挨拶か、走り回れば痛くて辛いのか、と考えては泣いてばかりいました。

でも前にも書きましたが、担当の先生は治療と回復に自信があるようで、明るくて落ち着いた様子で治療スケジュールを説明されているうちに、私たち夫婦はようやく平常心を取り戻し、嘆いている場合ではなく治療を全うしてねこさんの健康をウイルスどもから取り戻さねばと決意しました。

病院の方針、症状のタイプや進行によって治療法はいろいろあるようですが、うちのねこさんは治療期間は84日間の予定で、
・3日間の点滴(通院・3時間)
・10日間の注射(通院・10分)
・74日間の投薬(自宅・1日2回)
という形で治療を進めることになりました。

でもこの84日を完走すればほぼ寛解。その頃にねこさんの1歳の誕生日(8月生まれ)が来ます。

人間の大人でも点滴と注射はかなり辛いだろうし、その後もねこさんが毎日朝晩欠かさず薬を飲んでくれるか不安ですが、いや、なにがなんでお飲ませるしかないのですが、とにかくこの一つ一つの治療がねこさんの命に繋がるのですから、私たちは粛々とねこさんの治療を支えるほかありません。
何より、一番辛いのはねこさんなのですから。