ずっと前に、とても日本語が上手なアメリカ人男性にお会いしたことがありました。
私が感心すると、「妻が日本人なので」と当たり前のように言っていましたが、当たり前なんかじゃないのを私は知っています。
私の夫の妻(私です)は日本人ですが、夫が正しく話せるのは「いただきます」「おいしい」「お腹が空いた」・・・ご飯関連ばっかりです。
日本へ一時帰国する前に教えたのにもう忘れて、朝顔を合わせると「おやすみなさい」と言ってきたりします。
「自分は言語に才能が無い」と夫は言いますが、才能というより危機感(真剣さ)が無いからだとひそかに思っています。
ところで最近、そんな夫を激怒させる事があったんです。
友人宅のパーティーで、私が初めて会ったとても感じの良い黒人女性と話しているところへ来た夫に、その女性が開口一番に「あなた日本語話せるの?」と質問しました。
NOと答えた夫に、彼女は「あなたは白人至上主義者(White Supremacist)なのね」と断じました。
言葉はとてもキツいですが、普段から日本語や日本のことを少しも勉強しようとしない夫に対して、私が抱いていた気持ちの方向に光が当たった気がしました。
文字通りにとった夫は「とんでもない誤解だ!」と腹を立てて、会う人ごとにその話をしていますが、"英語でのコミュニケーションに私ばっかり苦労してるのは事実じゃない?"と、やっぱりひそかに思うのでした。
これに懲りて、夫が日本語を勉強し始めたら素晴らしいんですけどね。
ついでに猫語も頼むぞ