今日はとても良い天気で暖かく、今年初めて戸外で半そででも快適な日でした。
仕事が休みだし、買い物に行こうと出かけるついでに玄関を掃除していたら、ドアの外を女性がジョギングして通りすぎて行きました。
妙にその女性に見覚えがあるので、「うーーーーん、誰だっけ?」としばらく考えて、思い出しました。
ずっと前に友人の家で会った女性Kです。
そして同時に、彼女の最初の息子の出産の話も思い出しました。
以下はその出産の話ですが、茶化したりする意図は全くないことを断っておきます。
時は、2001年9月11日。そうです、あのアメリカ同時多発テロ事件の日です。
所は、病院の分娩室。
妊婦をリラックスさせる目的でしょうか、部屋の天井近くに取り付けられたテレビがついていて、妊婦が見られるようになっています。
さて今にも産まれそう、というクライマックスを迎えたKを取り囲む医者とナースふたり。
当然医者もナースも、テレビには背を向ける感じで、Kの下半身に視線が集中しています。
その時、まさにその時、Kはテレビが突然ニュースに切り替わって、あの飛行機がワールドトレードセンターに突っ込む映像を見ます。
Kは、今見ているものが何か理解できなくて、「WHAT'S THAT!?」とテレビを指差しました。
いっせいに振り向いて映像を見た医者もナースたちも、分娩室から飛び出して行きました。
ひとり取り残されたKは、そのままひとりで息子を出産したそうです。
その時の息子も、高校を卒業する年齢になったんですね。
いまだにアメリカ人の心の傷として残るあの日。
少なくともその息子にとっては、誕生日としてハッピーな9/11(ナイン・イレブン)だといいな。