ずっと不思議に思っていることがあります。
ほとんどのアメリカのレストランは、入ってすぐに”Please wait to be seated”のサインがあります。
良く言えば「お席に案内します」、悪く言えば「勝手に座るな」という意味。
ところが、バーがあるレストランだとちょっと勝手が違います。
バーカウンターがあって、その後ろにテーブルがいくつかあります。
これらのテーブルは”バー”と見なされ、勝手に座ってもいいんです。
座っていると、普通にサーバーが注文を聞きに来ます。
注文できるものも、お酒だけじゃなくてレストランと同じ食べ物なんです。
カウンターバー。左奥に見えるのは”バー”のテーブル席
つまり、レストラン側はテーブルが空くのを待っている人がいるのに、バー側は空いているテーブルがあれば、さっさと座ることができます。
これが、私にはとても不思議でした。いや、今でも不思議です。
私が働いているレストランには、前も書いたように思いますが、ふたつのバーがあります。
彼の生涯ずっとバーテンダーという、バーのマネージャーにその疑問をぶつけてみました。
「うーーーん、バーのポリシーは最初に現れた客が最初のサービスを受けるっていうものだからかなあ。だから予約も取らないし。」という、歯がゆい答え。
そりゃ分かってるけど、私が知りたいのはそれはなぜかということです。
何か歴史というか、由来というかがあるはず。
思うに、アメリカ人は「こういうものだ」という思い込みが激しくて、「それがなぜか」ということを考えない人が多いようです。
なぜ、激混みのブラックフライデーにクリスマスの買い物をするのか?
なぜ、サンクスギビングには、少人数だろうがそう好きではなかろうが、ターキーを食べるのか?
なぜ、小学校から毎朝”忠誠の誓い( Pledge of Allegiance )を生徒に強いるのか?
なぜ、電化製品はこうも重くて、稼動時の音がうるさいのか?
なぜ、サマータイムを採用している州が多いのか?
・・・もっと思い切りあるはずですが、今ぱっと例が思い浮かびません。
なぜ?と疑問を持つところから、改良改善の道は始まると思うのですが。
しかし、そう思うのと同時に、その疑いもなく従っている人々のシンプルさというのも、憎めないというのも本当です。
話は逸れましたが、結局バーとレストランの不思議は、謎のままです。
どなたか、ご存知ありませんか?