言っても仕方がないのに、つい言ってしまう「暑い・・・」
なんか脳ミソどこを探っても「暑い」しか考えてないような。
そして灼熱地獄キッチンでは、外よりは10度は軽く高いでしょう。
みんな水を片手に仕事してる感じ。
それでも体調を崩した男性2名。
上下2台ある大きなオーブン。
重い取っ手を引くと、ドアが両側に開くようになっています。
で、ドアを開ける私は正面にいるわけなので、ドアを開けると同時に顔面を襲う熱気のすごいこと。
ファンデーションもマスカラも一気に溶けます。
と、さらに暑さを増す描写をしてすみません。
いつまで経っても、このキッチン内の暑さはびっくりなので。
それに今日は、暑さを強調するには理由があります。
私、今日失敗しました。
例の恐ろしい地下の冷凍庫から4オーダー分のスタッフトクラム(Stuffed Clam-大あさりの詰め物)を持ってきて、オーダーが入った時に時間を短縮するためにオーブンで焼きを入れておくのですが、これを私のミスで無駄にしました。
スタッフトクラムは、よくあるメニューではありますが、レストランによってはパンでかさ増ししてあさりの味がしないところもあるのに対して、私が働くレストランでは
1. 生の大あさりをこすってきれいにする
2. 白ワインをかけてオーブンで火を入れ、口を開けさせる
3. あさりの身と殻を分ける
4. あさりの身を刻んで、あさりのジュース、野菜、ハーブ、レモンの皮やパンと混ぜ合わせる
5. あさりの殻の内側をこすってきれいにする
6. 4をあさりの殻に詰める
という、箇条書きにしたくなるほど何時間もかかる作業となり、出来たものは冷凍しておきます。
それを必要と思われる分量に前もって火をいれておくのですが、今日もいつものようにバターを塗ってオーブンで焼きました。
で、その後ころっと忘れました。
レストランの開店前近くになって、その半火入れしたあさりが、そのまま冷ますためのラックにあるのを発見。
冷蔵庫に入れなくちゃいけないのを、私、焼いたまま忘れていたんです。
このキッチンの暑さの中、放置されたあさり・・・・・ ゴミ箱行き
4オーダー分も無駄にしてしまった・・・
ここは日本人らしく、切腹?
本当に半泣きになりました。
その時、ひとりの同僚が「この暑さだもん、ぼーっとしちゃって忘れるよ、そりゃ」と言ってくださいました!あーいい人だー
反省もいやっていうほどしましたが、この時ほど、キッチンの暑さに感謝したことはありません。