春のお彼岸は、いつも年度末に向けて仕事が忙しい時期。最近は、週末も自主出勤することが多かったので、お彼岸にお墓参りに行くことはあまりありませんでした。
今年はちゃんとお休みしようと思って、しかも、このお彼岸にはお墓参りした方がいいはずだ!みたいなのがありました。
それで、三連休のどこかで出かけられたらいいかな、というつもりで、お天気のいい連休2日目の土曜日に行って来ました。
お花は前の日に近所のお花屋さんで買って、どこかの店先で黄色いマーガレットがとてもきれいだったので、珍しく黄色い花(マーガレットではない菊の仲間)を買って帰って、キッチンの花瓶みたいなのに挿してみました。
ネコは植物にも興味津々で、なんでもすぐ口に入れたりするから、危ないので部屋にお花を飾ってなかったけど、ウチのネコもお爺さんになり、イタズラもしなくなったのも買った理由かな。
お墓参りは、母は高齢で、コロナウィルスも心配なご時世なので、今回はひとりで父のお墓とご先祖様のお墓にはしご。
父のお墓のお寺は割と近いのですが、ご先祖様のお墓は片道車で2時間くらい。
その日も連休中で、お天気も良かったし、めっちゃ混みでした。
コロナで出かけずに過ごす人が増えてると聞いたけど、そうでもないかな?という感じで、いつもならウンザリなのに、妙に安心したり。
車の中で、「春」をテーマにしたプレイリストの曲をかけて、運転しながら歌ったり。
かれこれ2時間くらいでやっと霊園に。
ご先祖様のお墓の草むしりとか枝切りをしたり、掃除をしてたら、近くのお参りに来た人たちが、お花をお供えしたお墓の前で、おしゃべりしながら、食べ物を食べていてビックリ。
そういえば、沖縄のお墓参りで、お墓の前でピクニックみたいに家族で飲み食いしてたシーンの映画があったなぁ。と映像を思い出しました。
その人たちが帰ったあと、その数日前に行った歌手のsayaさんのライブで、『ウタキの丘で』という、沖縄戦で亡くなった小さな男の子と女の子が、毎年蛍になって再会する、という物語の歌を聴いたのが、頭の中で沸き起こってきたのでした。
(ウタキは、沖縄の言葉で神様をお祀りする祠(ほこら)のこと)
何となく歌いたいような、でもなんか違うような気がして、今までしたことなかったけど、スマホに入ってるその曲を小さな音量でかけてみました。
かすかに夏の気配が
海風にもまじると
ひとつまたひとつと今年も
蛍が集まる
戦火にまみれた島で
幼い日々送った
ふたりが手をつなぎ登った
あの丘の森に
あなたの 声が する方へ飛ぶ
青いちいさなひかりがわたし
幾千の青にまじって
ウタキの丘で また逢いましょう
あの頃のように 笑い転げて
ウタキの丘で また逢いましょう
命果てても 約束どおり
あなたが私の名前を
石で刻んだ幹に
お母さんやお父さんに似た
蛍が飛び交う
星屑みたいに森をうずめて
夢も知らず恋も知らず逝く
くやしさを鎮めるように
ウタキの丘で また逢いましょう
あの頃のように 笑い転げて
ウタキの丘で また逢いましょう
命果てても 約束どおり
いくつ夏が過ぎて行っても
ウタキの丘で また逢いましょう
約束どおり また逢いましょう
ウタキの丘で 命果てても
海風にもまじると
ひとつまたひとつと今年も
蛍が集まる
戦火にまみれた島で
幼い日々送った
ふたりが手をつなぎ登った
あの丘の森に
あなたの 声が する方へ飛ぶ
青いちいさなひかりがわたし
幾千の青にまじって
ウタキの丘で また逢いましょう
あの頃のように 笑い転げて
ウタキの丘で また逢いましょう
命果てても 約束どおり
あなたが私の名前を
石で刻んだ幹に
お母さんやお父さんに似た
蛍が飛び交う
星屑みたいに森をうずめて
夢も知らず恋も知らず逝く
くやしさを鎮めるように
ウタキの丘で また逢いましょう
あの頃のように 笑い転げて
ウタキの丘で また逢いましょう
命果てても 約束どおり
いくつ夏が過ぎて行っても
ウタキの丘で また逢いましょう
約束どおり また逢いましょう
ウタキの丘で 命果てても
ご先祖様の中に、フィリピンで飛行機に乗っていて戦死した伯父がいるので、この歌と繋がったのだと思いました。
曲をかけてる時は聴いてもらっている感じ。
自分も聴きながら、黙々と掃除をしてました。
曲が終わったら、ご先祖様たちも急に曲を聴いてびっくりしたかなと思ったもけど、慰めになってくれてたらいいな。
お花とお線香をお供えして、お神酒を振りかけて、手を合わせて、お墓を後にしました。
ご先祖様たちと何か通じたとか、そういうことはなかったけど、今までお墓参りでご挨拶した時には起こらなかった気持ちが現れて、今を、自分のことを大切にしよう、と思いました。
そんな思いのまま、車に戻ったら、不思議なことに、別の世界の扉を開いたみたいに、急に思い出した。
そういえばここって、多磨霊園!
広すぎる霊園のそばの
このアパートは薄ぐもり
暖かい幻を見てた
スピッツの「猫になりたい」の歌詞にあった、まさにここ!
曲が聴きたくなって、車の中でそれをかけながら、そこを後にして家路に着いたのでした。
うまく言えないけど、なんか不思議な感じがしたお墓参り。これも何となく贈りものなのかも。