お江戸は晴天。
火曜日夜、BSで、映画『剣岳点の記』を観ました。新田次郎原作。
明治の時代、陸軍陸地測量部と日本山岳会との「死の山」剣岳の登頂争い。
立山信仰の強いあの時代に、
あんな装備で剣岳を「長次郎谷雪渓ルート」から登る、
アイゼンも滑落停止用のピッケルも持たず、
ゴアテックスのウエアもなく、ミノの合羽で…
長次郎谷雪渓。
私も二十代に、三回この雪渓ルートで登りました
一回目は、冬の八ヶ岳で知り合い、
夏の丹沢勘七の沢で再開したパーティに、「剣に行こう」と誘われて。
予定:長次郎雪渓~八ツ峰上部~山頂(時間切れで八ツ峰は断念!)
二回目は、次田経雄登山教室に参加。
長次郎雪渓ルート~八ツ峰~山頂と辿るルート。
三回目は、独身最後の登山で、会社の同期と二人で、
長次郎雪渓ルート~山頂。
この時は、裏剣~阿曽原~水平道~欅平。
どれも素晴らしかったけれど、
初回が命の危険?を感じたような…
初回はアイゼン不要のつもりで行ったところ、
雪渓の状態が悪くて雪渓のトラバースに時間を要し、
体力消耗が激しくて、頂上到着は夕方。
日本海に沈む夕陽・鹿島槍ヶ岳に浮かぶ満月、荘厳な眺めでした。
最後に行った時は、長次郎雪渓上部の「熊の岩」付近の急傾斜が怖かった!
「仙人池」に映る「裏剣」は、何とも言えず素晴らしい。
この映画でも、一瞬出ていたけれど。
山は「剣」、海は「小笠原」。
私の大好きな思い出の場所です。