藤波辰巳のドラゴン・スープレックス | ねこギター

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 その日暮らし

もしもこの世から本がなくなったら
空でも眺めていよう
猫の頭でも撫でていよう

ジュニアヘビー時代の藤波の贅肉のないビルドアップした肉体が素晴らしく、カッコ良かった。
ゴッチの技術、ヨーロッパ、メキシコスタイルの融合が鮮烈だった。
ドラゴン(フルネルソン)・スープレックスは、藤波がプロレスの試合で初めて使った。
それまでゴッチの理論上できるけれど、実践では使えない技だった。
藤波の初期のドラゴン・スープレックスは、相手がほとんど受け身が取れていない。
イワン・コロフは、自分の体重移動がコントロールできず、斜めに崩れている。
後年、前田日明、武藤敬司らが使いだしたが、一発必殺、危険技のイメージは薄れてしまった。
フルネルソンのクラッチに余裕をもたせることで、相手の首が固定されず衝撃を緩和するようコントロールされている感じがする。
数年で技を掛ける側のコントロール、受ける側の受け身が進化したということだろう。



オブライトのフルネルソン・スープレックスは、文句なく凄かった。
オブライトは両手で相手の後頭部を押さえつけて首を決めて投げている。
スピードと遠心力でオブライトの体重が乗っかってくる衝撃が恐ろしかった。
現在のドラゴン・スープレックスの使い手では、中島安里紗がブリッジの強さ・スピードで一番好きだ。