12月13日(日)のK-1 WORLD GP JAPAN 両国国技館大会で新生K-1からの卒業を表明していた武居由樹が、同大会のリング上で挨拶し、ボクシングへの転向を発表した。

https://efight.jp/news-20201213_490596

武居由樹は格闘技ファンには言わずと知れた現(新生)K-1 スーパーバンタム級の絶対王者。ここ最近はムエタイファイターのテクニックに苦戦し、代名詞のKOが影を潜める場面もあったが(デンサヤーム、スリヤンレック、ヨーブアデーン戦)、そのパンチ力の強さはK-1 MAX2003、2008年世界王者の魔裟斗、元WBAスーパーフェザー級スーパー王者のKOダイナマイト内山高志が太鼓判を押すほど。

気になる所属ジムはなんと!日本ボクシング界の至宝「井上尚弥」が所属する大橋ジム。そして、トレーナーは元WBA世界ミニマム級王者、元WBC世界フライ級王者、元IBF世界ライトフライ級王者と3階級を制した八重樫東氏とのこと。この発表に併せてか、大橋ジムのYouTubeチャンネルでは武居由樹のジムでの練習風景もアップされた。

比較的腰高でパンチを打つことの多いキックボクシングと、ボクシングのパンチでは大きな違いがあるが、元々高校時代にすでにアマチュアボクシングで好成績をおさめていた武居由樹選手。
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こちらは平成26年度関東高等学校体育大会の成績

都立足立東高校在学中には大学からボクシングでの推薦入学の誘いもあったようで、才能は充分か?

新生K-1では−55kgのスーパーバンタム級で試合をしていた武居選手、ボクシングではどの階級で世界を目指すのか注目だが、勝ち続ければ現WBA、WBCバンタム級(53.52kg以下)世界ランカーで元WBC世界フライ級王者の比嘉大吾、WBCスーパーバンタム級(55.34kg以下)レギュラー王者のルイス・ネリとの対戦なども浮上するかもしれない。

同じくキックボクサーで、新生K-1のライバル団体であるRISEの初代世界フェザー級(−57.15kg)王者神童 那須川天心も、数年後にはボクシングへの転向を示唆しており、ボクシングのリングで、他団体キックボクシング王者同士の対決というのも実現する可能性が出てきた。

なんにせよ、日本で最大規模の選手を抱える新生K-1現役王者のボクシングへの転向。すでに初代(新生)K-1 WORLD GPウェルター級王者(返上済み)の久保優太がボクシングでオリンピックを目指すとしているが、名門大橋ジムに所属と、より具体的な道筋でのボクシングへの挑戦を表明した武居由樹。

非行少年から、パワーオブドリームの古川会長の元で身も心も成長し、新生K-1の世界チャンピオンまで上り詰めた彼が、井上尚弥を筆頭に世界最高峰の選手、そして、素晴らしい指導者の元でボクシングの腕を磨き、さらに身も心も成長し活躍するのが楽しみである。

今後、キックボクサーのボクシングへの転向の指針にもなり得るこの挑戦を心から応援したい。