さて。
東大病院である。
行くの、大変かなぁ・・・と思っていたのだ。
いやいや。
直通運転とやらがあちこちつながったせいで、
1回だけ乗り換えて、その直通運転とやらを捕まえればいい。
しかも激混みの山手線を使わなくて、ぐるっと遠回りしなくてなのだ。

初診なので問診表を書く。
どこの獣医さんで書く問診表も似たようなもんである。
それほど迷いは無く書き終わる。
呼ばれていけば、まずは研修医の方が問診。
この方が、ねぇ・・・。
院長先生も新人獣医さんもよくご存知だったんですよ。
新人獣医さんは先輩に当たり、散々世話になったそうな。
おや。
ってことは、現在のかかりつけにいる獣医さんたち、
これをやったってことかしらん?

問診は進む。
書いたものとダブる項目もあるが、まあそんなもんだ。
聞かれて、うっと詰まったものもありますけど。
・・・・・。
だってねぇ・・・・。
他に犬・猫を飼ってますか? はいいとして。
何頭ですか?
雄雌はそれぞれ何頭ですか?って、
すみません、待ち時間に数えておきます。

ラルフの領収書やら、血液検査やらを閉じこんだ
クリアファイルを持っていってよかった。
日付だのはどうしてもあいまいになっちゃう。
で、その際に偶然、エイズ・白血病の検査の結果と
その日付も見せることになる。
・・・・・・・。
さくら・ふぶきのときに学びましたからねぇ・・・。
ここ、リンパ腫の場合、かなり重要。
ワクチン接種の記録もお見せすることになりまして。

さて。
診察の段になって、日本の獣医医療・腫瘍の第一人者
の先生に診ていただくことになる。
新人獣医さん、がんばってくれたんだな。
さらにつっこんだ問診が続く。
「紹介状に院長先生と新人獣医さんの名前がありますが、
担当はどちらですか?」
いえ、特に担当者はありません。
もうお一方獣医さんがいらっしゃって、(内科専攻の)○○先生。
第一人者の先生も、研修医さんも、ああ、とうなずかれる。
ふーーーん・・・。
「ワクチンは何種を接種していますか?」
現在は3種です。
「現在は?ということは過去には?」
白血病を含む4種・6種を打っていた時期がありました。
「現在エイズ・白血病のウイルスを持っている仔はいますか?」
現在はいません。
「??過去には、いた?」
はい。
「ラルフ君とその仔の接触はありましたか?」
ありません。

つまりですね。
白血病ウイルスを持っているとリンパ腫を発症する確立が高くなるのですよ。
過去の学びが役に立ちました。

検査室に預かっていただいて小一時間。
ラルフが母ちゃんのところへ戻ってきました。
動けなくなっちゃった。
まあ、いいや。
おにぎりは買って行ったから。
お茶もあるし。

そこから延々と待つこと2時間以上。
再度呼ばれました。
「現状では、リンパ腫は否定的と認められる。」
へ?確定診断ですか?
「はい。今回で診察は終わりでいいです。」
そう診断された理由もざっくり伺ってきましたけど、
それは割愛します。
ここでぐだぐだ書く必要はないですからね。
「かかりつけのほうにも、僕から電話しておきます。」
ありがとうございます。


さて・・・、と。
東大病院へ電話が通じるのは5時までだったな。
午後の診療は4時からだから・・・・。

伺ってみれば待合室には誰もいらっしゃらない。
ラッキー。
これで3人いる獣医さんを独占したところで、
周囲にご迷惑はかからない。

当然、出てくるのは院長先生でした。
「どうでした?」
「え?認められるで確定診断ですか?」
そりゃ、そーだ。
あれだけみんなして、ぐるぐる迷ったんだから。
あっさり確定されて、母ちゃんを含めて拍子抜け。
その根拠については、後で電話してくださるそうですよ。
「あぁ、まだ来ていませんけど・・。」
(よっしゃ。いいタイミングだな。)

で、ひととおりラルフの話し、今後の治療とか、
今日、薬を持っていくとか。
した後で。
母ちゃんから口火を切る。
で、昨日、ミロロを連れてきているのですが。
ここで、隣の控え室から、すっと内科専攻獣医さんが姿を現す。
(母ちゃんの声って、低くて通りが悪いし、
隣の部屋だと聞き取りづらいと思うんだけど、
こういうタイミングって、内科専攻獣医さん、絶対外さないのよねぇ・・・)
で、母ちゃんの説明よりは獣医さん同士の説明のほうが
話、早いでしょ。

「また、悩ましいですねぇ・・・」
「ただ、どこかで次のステージを考えないと、
いつまでたってもぐだぐだ続きますからねぇ・・・」
「どうします?」
(さて、そこなんだよね。母ちゃんの思っているとおり行くか、否か)
少し考えます。わざとどうするか、決めないで帰ることにしました。

だってですよ?
日本の獣医医療・腫瘍の第一人者の先生が、
電話をくれることになっているんですよ?
ラルフの結果とあわせて、実はもう一頭こんなのがいて・・・
って聞いたらいいんじゃないの?
しかも双方よくご存知なんだし、研修先だったんでしょ?
ラルフの確定した根拠をしっかり聞いて、
それをミロロに応用したら、自分たちの経験値になりますよ?
できるなら、自分のほうから電話したほうがいいと思うけど・・。

って、薬の分封を待っている間、
気がつけば獣医さんたち、電話の周囲に集まって、
どこかとやりとりしてる。
ふふ。
日本の第一人者になるのはまだ先の話でも、
地域の中核になってくれれば、
母ちゃんはちょっと楽になるな。
だって、東大病院から帰宅すれば
あっちこっちマーキングの嵐だし・・・。
それに病院にちょっとだけ恩を売れるかしらん?

あ!!
書いているそばから、あおいのやつ、
ソファーになみなみとちっこしてぇ・・・。
ソファーカバー、夕べ洗濯して乾いたばっかりだって言うのに・・・。