ここ数年、日本の隣の台湾では、若者の就職難が続いているという。

そんな状況の中、信じられないようなニュースが飛び込んできた。

 

台湾の普通の若者は、日々の生活にも支障をきたし、ついに海外へ出稼ぎするように考え始めているようだ。

 

アジアや南アジア、ニュージーランド、オーストラリアなどの幅広い関係が強化され、海外へ出稼ぎに行こうとする若者が増えているようだ。

そうした背景の中、2022年8月に台湾社会を震撼させる大事件が発覚した。

 

 

日本人にはあまり話を聞く機会は少ないだろうが、カンボジアでカンボジアで「高収入の仕事がある」と誘われ、現地へ赴いた若者たちが監禁・暴行を受け、人身売買されたあげく、臓器売買や売春の餌食になっていたことが分かったのだ。

 

現場はカンボジア警察でも手が出せない中国マフィアの治外法権エリアで行われており、およそ4000人近くの台湾の若者がカンボジアで失踪したという。

 

実際に台湾警察に通報があった420件のうち、帰国できたのはわずか46人で、未だに約120人の行方が分かっていないという。

 

台湾移民署によれば、2021年7月にカンボジアへ渡った人は260人で、その後次第に増加し、コロナ禍で一時減少したものの、2022年2月に海外渡航が解禁されると一気に増えて、同年6月には1500人にのぼった。

 

カンボジア政府は中国と親密な関係にあり、台湾とはあまり外交関係がないため、台湾政府はカンボジアに大使館やそれに準じる公的機関を設置していない状態だ。

 

事件が発覚したのは、民間支援団体の救済によるもので、これは「氷山の一角」だと推察される。

果たしてカンボジアで何が起きたのだろうか?

 

 

 

台湾のSNSで広まった求人広告には、「ネット販売員募集、月給5万~10万台湾ドル(約23万~46万円)、未経験者可、研修制度あり。ビザ申請代行、食事・宿泊を手配、往復航空券支給」などの謳い文句があり、豪華なアパートでブランド品に囲まれた若者の写真が添えられている。

 

 勧誘されるのは主として、台湾や香港の若い男性で、カンボジアへ到着後、空港で出迎えられ、車で向かった先はカンボジア南部のタイランド湾に面した港湾都市、シアヌークビルにあるアパートだった。他に東南アジアの若者たちもいたそうです。

 

台湾から到着した若者は、ここでパスポートと身分証明書を取り上げられ、監禁状態の中でネットを使った特殊詐欺を強要される。

 

監視は厳しく、逃げ出しても現地警察は取り合わず、連れ戻されて暴行され、さらには転売されて臓器摘出や売買の犠牲にされるという。 

 

釈放され無事だった少数の人は、70万台湾ドル(約330万円)以上の「身代金」を支払って台湾へ戻ることができたという。 

 

シアヌークビルとは、中国主導で建設された「一帯一路」構想のモデル事業で、カンボジアの経済特区となっている。

 

だが、コロナ禍で中国人観光客が途絶えてホテルやカジノが衰退する中、中国の大手企業が次々に手を引き、入れ替わりに中国の「蛇頭」(中国人の密航斡旋組織)や中国マフィアが手を組んで大掛かりな国際シンジケートを作り上げ、特殊詐欺や人身売買の一大拠点となったようだ。 

 

 

 

 

中国マフィアは、もともと中国在住の若者を勧誘・渡航させ、中国に住む富裕層から金をだまし取っていたが、コロナ禍で中国政府が海外渡航を禁止したことから、同じ中国語を話せる台湾人へターゲットを切り替えたようだ。

 

日本人の若者なども危険に直面している可能性も否定はできない。

日本政府が海外の中国人を受け入れている以上、着実に中国マフィアの中にも日本語を話せる人物が出てくる可能性は高いと言える。

 

 

実際に、日本人がマフィアの組織に関与する可能性も否定はできない。

日本人の勧誘だからと安心して渡航したら、いきなり監禁や暴行を加えられて犯罪行為に関与する危険もあるのだ。

 

もしも知り合いの日本人が海外へ出稼ぎに行って行方不明になっていたら、中国マフィアの餌食になっている可能性もあるのだ。次は、彼が自分が命の危険から逃れる為に、あなたを海外へ来るように誘って来るかもしれませんよ……

 

 

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