「雪渡り」
終わりました。
聞いて下さった方々、ありがとうございました。
雪がすっかり凍って大理石よりも堅くなり、空も冷たい滑らかな青い石の板で出来ているらしいのです。
「堅雪かんこ、しみ雪しんこ」
お日様がまっ白に燃えて百合の匂いを撒きちらし又雪をぎらぎら照らしました。
・・・・・・
「四郎とかん子は、元気な子供たち」
という演出を、谷口秀子先生に付けて頂いたので、
冒頭がとても大変でした。
地の文章と、台詞と、
勢いがまるで違う。
姿勢を崩さないように、でも、子供は勢いを消さないように。
地の文章のリズムに引きずられて緩くなりがちなテンポを一瞬で切り替えるように、
と、心がけました。
台詞は台詞、地の文章とは別に、立てて表現する、
と、教わっています。
語り手は語り手。
出てくる子供たち数人、狐の子の紺三郎、子ぎつねたち。
違う存在である、という意識を忘れずに、息で切り替える。リズムを変える。
一面の銀世界が広がる寒い寒い朝の楽しさ、
どこまでも歩いて行けそうな楽しさが伝われ!!
と、最後まで思いながら、やらせて頂きました
もうすぐ春です。