もちくもではありませんが、猫おばさんの活動情報ということで、細々とやっているVoicyの最新放送のお知らせです。

猫との暮らしで最も大切なのに、誰もが一度は失敗するテーマ、「猫様のトイレ」を徹底解説。

パーソナリティの猫おばさん自身が、見た目だけでトイレを選びおしっこシートが敷けない」という大失敗ら始まった、猫トイレの基本をお話しします。

「システム」「固まる猫砂」「全自動」の3タイプの特徴と、猫おばさんの正直レビュー。
獣医さんの視点から見た、システムトイレの意外な重要性。
我が家の大きな猫たちが使っている「トイレクローク」を使った飛び散り対策。

そして次回に続く、システムトイレ導入「撃沈」エピソードの伏線も登場!高価なものを買う前に、ぜひ聴いてください。

 

【Voicy第5回】失敗談から学ぶ!猫トイレの基本(システム?固まる砂?)

 

以前の放送はこちらから聴けますよ↓

より詳細な内容(テキスト)をお求めの方は

 

 

 

※この記事は公式ブログの再掲載です。本編は👉こちら 

猫様と暮らしているすべての飼い主さんが知りたいこと、それは「うちの猫様は幸せなのかな?」ということではないでしょうか。言葉を話せない猫様の気持ちを完璧に理解することは難しいですが、その行動や体のサインを通じて、私たちに様々なメッセージを送ってくれています。

 

今回は猫様の幸福度を客観的に、そしてより深く理解するための「ものさし」として、5つのレベルに分けて猫様の「幸福度レベル」をまとめました。早速チェックしてみましょう。

レベル4:至福の時

これは、猫様がこの上ない幸せと安心を感じている状態です。

 

ヘソ天(お腹を見せて寝る): 猫様にとってお腹は最も無防備な急所です。そのお腹を完全に晒して寝ているのは、周りに危険が一切ないと確信し、あなたを心から信頼している証拠です。
ゴロゴロと喉を鳴らす:撫でられているときだけでなく、眠っているときや、あなたのそばにいるだけでゴロゴロ鳴らしてくれるなら、猫様は深い満足感に満たされています。基本的には気分が良い時にゴロゴロ鳴らしてくれますが、まれに病気の時にもゴロゴロ喉を鳴らすことがあるので、状況をよく見て判断しましょう。
フミフミする:あなたの膝の上やベッドで前足を交互に動かすフミフミは、子猫時代に母猫のおっぱいを飲んでいたときの安心感が残ったものです。最高の幸福と信頼を表す、特別な愛のサインです。
スリスリと頭突き: 頭や頬をあなたの体にこすりつけるのは、自分の匂いをつけるマーキング行動。これは「あなたは私の大切な仲間」と認識しているサインです。
とろけるような目の細め: まるで眠っているかのように目を細めているとき、心身ともにリラックスし、あなたに深い信頼を寄せている状態です。

レベル3:満足と安らぎ

このレベルは、猫様が快適で満たされている状態です。至福の時ほどではありませんが、十分に幸せな毎日を送っています。

 

香箱座り: 前足を体の下にしまい込んで座る、いわゆる「香箱座り」は、猫様がリラックスしているときの定番の座り方です。いつでもすぐに動ける状態ではないので、周囲に警戒心がないことを示しています。
しなやかな尻尾の動き: 尻尾をゆっくりと大きく振る、または先端を軽く揺らしているときは、穏やかで満ち足りた気分を表しています。
リラックスした寝姿: 伸びをしたり、体を丸めて眠ったり、体全体に力が抜けているのが見て取れます。いつでも逃げられるように緊張しているわけではなく、安心しきっている証拠です。
穏やかな毛づくろい:ストレスなく、自分の体を丁寧にグルーミングしているときは、心身ともに健康で落ち着いている状態です。

レベル2:平常運転

これは、猫様が特に不満も不安もなく、ごく普通に過ごしている状態です。このレベルでも十分に幸せな日々を送っていると言えます。

 

いつも通りの食事と遊び: ご飯を美味しそうに食べ、お気に入りのおもちゃで遊ぶ姿は、心身ともに健康であることの基本です。
耳が上を向いている: 警戒しているわけではなく、周囲の音を普通に聞き取っている状態です。耳がピンと張っていない、自然な状態です。
尻尾が自然なカーブ:尻尾がだらんと下がっていたり、ピンと立っているわけでもなく、自然なS字カーブを描いているときは、落ち着いている状態です。
無関心に見える行動: あなたが帰宅してもすぐに駆け寄ってこないなど、一見クールに見える行動も、実は「あなたがそこにいるのは当たり前で、安心している」という信頼の表れでもあります。

レベル1:警戒とストレスのサイン

猫様が何らかの不満や不安を感じている状態です。

イカ耳: 耳が横に倒れて、まるでイカのヒレのように見える状態です。これは、不安や恐怖、不快感を強く感じているサインです。
しっぽを激しくバタバタ:尻尾を小刻みに、そして速くバタバタと振っているときは、イライラしたり、警戒しているサインです。「今はそっとしておいてほしい」という気持ちの表れです。
過剰な毛づくろい: 毛づくろいの時間が異常に長い、または同じ場所を舐め続けるときは、ストレスや不安を和らげようとしている可能性があります。
物陰に隠れる:見慣れない人が来たり、大きな音がしたりしたときに、テーブルの下やベッドの奥に隠れて出てこないのは、不安を感じているサインです。

レベル0:不満とSOSのサイン

これは、猫様が心身ともに深刻な問題を抱えている可能性が高い状態です。単なる不満ではなく、病気のサインであることもあり、すぐに対応が必要です。

 

ウーと唸る、威嚇する: 普段穏やかな猫が、急に唸ったり、シャーと威嚇したりするときは、強いストレスや痛みを感じている可能性があります。
食欲不振や嘔吐: ご飯を全く食べない、または頻繁に吐くときは、毛玉が詰まっているだけでなく、消化器系の病気など、深刻な病気のサインかもしれません。
トイレの失敗: 普段はトイレを完璧にこなす猫が、急に粗相をするようになったときは、ストレスや膀胱炎などの病気が原因であることがあります。
過度な鳴き声: けたたましい声で鳴き続けたり、普段と違う声で鳴くときは、何かを強く訴えかけているSOSのサインです。

まとめ

猫様の幸福度は、一つのサインだけで判断するのではなく、複数の行動を総合的に見て判断することが非常に重要です。やはり1に観察、2に観察。観察の積み重ねが日々の小さな変化に気づくことができます。幸福度レベルを参考にしつつ、日々猫様の様子をよく見てあげてくださいね。

 

 

※この記事は公式ブログの再掲載です。本編はこちら 👉

「エコール・ド・パリ」を代表する画家の一人、藤田嗣治(レオナール・フジタ)。

前回の記事を書く中で、衝撃的な写真を発見しました。それはこの写真。

 

ドラ・カルムス《猫を肩にのせる藤田嗣治》藤田嗣治 生誕140周年記念特設サイトより

 

昔の方なのに古さを感じさせない斬新さと猫様との組み合わせ。猫が大好きだというのが本当に伝わってくるこのまなざしに衝撃を受け、どういう方なのか調べてみようと思いました。

 

彼の作品といえば、独特な「乳白色の肌」とその中に描かれた美しい猫たちの姿を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。(なーんて、私はこの方まだ全然知らないんですけどね(笑))

 

藤田は、生涯にわたって猫を愛し、描き続けました。彼にとって猫は、人生の苦楽を共にした伴侶であり、芸術的インスピレーションの源でした。彼の作品に息づく猫たちは、藤田の魂そのものを映し出しているとも言われています。

運命的な出会いと「乳白色の肌」

1913年、若き藤田嗣治は画家として成功を夢見てパリへ渡ります。しかし、彼の描く日本画は当時の西洋画壇で全く評価されず、貧困と孤独の中で苦闘する日々が続きました。

 

そんな孤独なアトリエに、一匹の猫が姿を現します。藤田はその猫を保護し、共に生活を始めました。この出会いが、藤田の人生と芸術を大きく変える運命的な転機となります。彼は、その猫をモデルに絵を描き始め、猫のしなやかな動きや毛並みの柔らかさを表現するために、独自の絵画技法を模索するようになりました。

そして生まれたのが、「乳白色の肌」と呼ばれる、滑らかで透明感のある独特な質感です。この技法は、キャンバスにタルク(滑石)を混ぜた絵の具を塗ることで、まるで陶器のような光沢と、ベルベットのようなマットな質感を両立させるものでした。この技法は、猫の繊細な毛並みや神秘的な雰囲気を完璧に捉え、見る者を魅了しました。

 

1920年代に入り、藤田は猫の絵でパリの画壇に旋風を巻き起こします。彼の作品は絶賛され、一躍時の人となりました。猫との出会いが、彼の芸術的才能を開花させ、成功へと導いたのです。猫様は、藤田の人生を救い、芸術を創造するための「ミューズ(女神)」だったと言えるでしょう。

藤田と猫の生活:愛情あふれるエピソード

藤田嗣治の猫への愛情は、単に作品の中だけに留まりませんでした。彼の日常は、常に猫とともにあり、数々の心温まるエピソードが残されています。

 

藤田はパリ郊外のアトリエで、たくさんの猫たちと暮らしていました。彼は猫たちを溺愛し、まるで人間のように接しました。猫のために専用の小さな家を建て、猫が自由に出入りできるよう、ドアに猫用の小さな穴を開ける工夫まで施していたと言います。ペットドアを先取りしてたんですね(笑)

 

貧しい時代、藤田自身が食べるものにも困ることがあっても、猫たちには上質なミルクや魚を与え、時には自分の食事を猫に譲ることもありました。猫飼いあるあるですよね。猫様の方が良い食べ物、良い物を使ってます(笑)彼は「猫は私にとって家族であり、画家としての人生を支えてくれた恩人だ」と語っていたそうです。

 

また、第二次世界大戦後、藤田は日本に帰国しますが、フランスに戻る際も、大切にしていた猫を船に乗せて一緒に連れて行きました。当時の船旅は非常に過酷でしたが、彼は猫のために特別な許可を取り、最後まで手元で世話をしたと言います。このエピソードからも、彼がどれほど猫を愛し、その命を尊んでいたかが伝わってきます。このエピソードを見て、ますますこの方のファンになりました。

作品に投影された猫の姿

藤田が描いた猫は、単なる動物の肖像画ではありませんでした。そこには、画家自身の内面や、人間の多面的な感情が深く投影されています。

猫の肖像画として

藤田は、一匹一匹の猫の個性や表情を、まるで人間のポートレートを撮るように丁寧に描きました。彼の作品には、猫の気高さ、愛らしさ、そして時に憂いを帯びた表情が克明に描かれており、猫という存在の深遠さを感じさせます。

人間の分身として

藤田は、猫の孤独や気まぐれさ、そして自由な魂を、自身の生き様や人間の本質を表現する手段として用いました。特に、彼自身の自画像に猫を添えて描くことで、画家と猫の精神的な結びつきを示唆する作品も多く残されています。

幸福の象徴として

ルノワールが描いた絵画のように、藤田の作品でも、猫は家庭の温かさや安らぎを象徴する存在として登場します。女性や子供とともに描かれる猫は、愛と安らぎに満ちた、穏やかな生活の象徴として描かれています。

藤田の代表作である「猫を抱く少女」や「猫と少女」といった作品は、人間と猫の間に流れる、言葉を超えた深い愛情と信頼を表現しています。彼の描く猫たちは、単なるモチーフではなく、藤田の魂そのものであり、見る者の心に温かい感動を与え続けています。

 

藤田嗣治《自画像》 (1928年)藤田嗣治 生誕140周年記念特設サイトより

 

私はこの絵が気に入りました。本人の雰囲気もさることながら、背後の猫様の表情がなんともいえない、愛情がこもった感じがしていいですね。

まとめ

画家・藤田嗣治と猫の物語、いかがでしたでしょうか。

猫は、孤独な藤田の人生を救い、彼に独自の芸術的才能を与え、そして、藤田はその恩を猫様たちを描くことで永遠の美として作品に残すことで報いました。絵の才能はないですが、最後の自画像に描かれた猫様のような絵を描いてみたい、そんな思いでいっぱいになりました。飽きっぽい猫おばさんですが、ちょっと描いてみようかな(笑)

 

※この記事は公式ブログの再掲載です。本編は👉こちら