こんばんは、ねこあしです(*・∀・*)ノ


本日ご紹介させて頂くのは、老人介護の現場で起きた連続殺人事件をめぐり、検事が事件の真相に迫っていく様を描いた葉真中顕のミステリー小説を映画化した社会派サスペンス「ロストケア



ある民家で老人と介護士の死体が発見され、死亡した介護士と同じ訪問介護センターで働く斯波宗典(松山ケンイチ)が捜査線上に浮かんだ。

彼は献身的な介護士として利用者家族からの評判も良かったが、検事の大友秀美(長澤まさみ)は斯波が勤める施設で老人の死亡率が異様に高いことに気付く( °д°)ハッ!

そこで何が起きているのか、真相を明らかにすべく奔走する彼女に、斯波は老人たちを殺したのではなく救ったのだと主張する。
彼の言説を前に、大友は動揺していく。


万引き犯•タエ(綾戸智恵)の刑務所に入りたいとゆー切実な思いも、斯波が生保申請に行った際に「(認知症の)お父さんは無理でも、あなたは働けるでしょ、頑張って」とゆー窓口職員の事務的な対応も、どちらも決して少なくない日本の現実だ。
全員を助けることはできないのだから、どこかで線引きをしなければならないことは理解していても、これが現代日本の福祉システムの現実であり、社会の穴だ。
こぼれ落ちた人は、落ちていくしかない😣

柄本明さん、相変わらず安定の演技👏
この人は、本当に何を演じても、様になる。
松山ケンイチも、よかった👍️

大友検事▪︎▪︎▪︎
(映画だからと言ってしまえばそれまでだけど)容疑者前で怒ったり泣いたり、随分感情的な検事だな😅(そして、書記官の椎名くんも調書中に泣く😢こんな検察、嫌だ)

尤も、斯波はもとより大友検事もも、情が厚いからこそ苦しんだ人たちだ。
世の中には20年前に疎遠になった父親が遺体で発見されたからといって引き取りに行かない人も、施設へ放り込んだ親の面会に何年も行かない人も大勢いる。
そこに罪悪感を覚え、不甲斐ない自分に自責を感じる人たちだったからこそ、大いに悩み、苦しみ、動揺したのだろう。

社会の闇に葬られているシステムの穴をフォーカスした、興味深い良作🙆


今回評価は、⭐⭐⭐⭐★の3.8 
2023.3.28鑑賞