猫のパパ 「どうせ今年の大晦日も普通に仕事だよこんちくしょー」 | 猫のパパのブログ

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読むと人生の無駄遣いになる
内容ばかりですが(^_^;)
どうぞごゆっくり♪

彼女は笑わない。



そう、文字通りの意味だ。俺は彼女の笑顔を見たことがない。TVを見ていても、マンガを読んでいても、そして彼氏であるこの俺と一緒にいるときでも。大笑いはもちろんの事、楽しそうなまなざしや愛想笑いですら俺は見たことがないのだ。


彼女は眼鏡の似合う小っちゃなかわいい女の子。眼鏡ロリフェチの俺にはドストライクな彼女がどんな経緯を経て俺と付き合いはじめたのか。答えは簡単、彼女の方から告白をしてきたから。



「わ…私と、付き合って…みない?…。…ダメ…かな?」



もちろんその時の表情にも笑顔はなかった。でも彼女はどぎまぎとしながら上目遣いの少し照れた感じで、俺と目が合うと顔を真っ赤にしながら目線を少しそらしてみたり。でもそんな仕草に俺はまんまとやられてしまい、めでたく付き合う運びとなったわけだ。


そんなこんなで付き合い始めてかれこれ1年半近く経過した。映画を見に行ったり、遊園地に行ったり、2人で旅行なんかにも行ったりした。もちろん俺も彼女も大人なわけで、大人の男女が付き合っていればそりゃキスはもちろんの事、それ以上の事も(自主規制)。でも彼女はやっぱり笑ってくれない。断っておくが無理やりしているわけではない。ぶっちゃけ彼女の方からせがんでくることも多々あるし、その度彼女はいつものように上目遣いで真っ赤になりながら照れた表情をする。そして俺もその表情にグッときてしまうのだが。



何度もそのことについて聞こうとも思った。彼女がただのツンデレ的な女の子だったとしても、やっぱり好きな女の子には笑っていてほしいし。でもその答えを聞くのが怖くて聞けなかった。本当は俺と一緒にいるのが楽しくないのか、苦痛なのか、それを彼女の口から言われたら…、そう考えただけで不安な気持ちが芽生えてしまい結局聞けずじまいのヘタレな俺…orz。



そして俺は一大決心をした。そう、彼女にプロポーズしようと思っている。でもこの気持ちのままじゃ結婚なんてできやしない。だからこそこの疑問に終止符を打たなくてならない。大丈夫、きっと彼女は俺のこの疑問に対して何てことはない答えを出し、後の笑い話として夫婦になった俺たちの思い出へと変わるだろう。そしてその時こそ、彼女の笑顔に出会えると信じている。



12月31日、大晦日の夜。俺と彼女は初詣に向かうため寒空の中を歩っている。新年と同時にプロポーズなど若干ベタな感じもするが、年明けから幸せな気分に浸りたい、その反面ここで俺たちの付き合いが終わっても年明けを境に忘れようなどというヘタレた考えもなくもない(何)



「今年も楽しい1年だったなぁ。来年も2人笑って過ごせる1年にしような。」



まずは軽くジャブ。そうだねと彼女。その表情にやはり笑顔はない。そして俺は意を決して彼女に問いかけた。



「ずっと前から気になってたんだけど…、お前ってさ、なんていうか、あまり笑ったりしないよな。」



あまりというか全然笑ったりもしないんだが。



「もしかしたら…、俺といても楽しくないのかなぁ………なんて。」



ここでなんともまあドストレートな質問。俺はもっと国語を勉強しよう。彼女はと言うとあまりにも直球な質問に怒りだすかと思いきや、悲しく切ない表情で俺を見ていた。



「……そんなこと……ないよ。あなたといる時、私、本当に幸せだし、これからもずっと、ずーっと一緒にいたいよ。……でもね、私には……、私にはどうしても素直に笑えない理由があるの…。」



そう言う彼女の目にはあふれんばかりの涙。俺の不用意な一言で彼女を泣かせてしまった。俺はただ彼女の笑顔が見たかっただけ。決して泣き顔なんか見たくなかった。その俺が今こうして彼女を苦しめ、悲しませ、泣いている。そうだった、俺は彼女といられればそれだけで楽しくて、嬉しくて…。そして俺は極々シンプルな答えにようやくたどり着いた。もう迷わない。俺は彼女とならずっと一緒に歩んでいける。



「結婚しよう。」


「えっ?」




俺は彼女を抱きしめプロポーズした。突然のプロポーズに驚いた彼女。しばしの沈黙の後、彼女は俺の胸に顔をうずめながらつぶやいた。



「私、笑わない女だよ…。そんな女でもいいの…?」


「お前が笑わないなら、俺がお前の分まで笑ってやる。お前と一緒なら俺はいつだって笑顔でいられる。だから…、俺と…結婚しよう。」


「…………ありがとう。……私、私今本当に幸せだよ。」




そう言って顔を上げた彼女の表情は………笑っていた。ああ俺はこの表情が、彼女のこの笑顔が見たかったんだ……。しかし次の瞬間……

































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「彼女~、OUT~」




「!?」 驚く間もなく黒装束の男が突然こっちに走ってくる。



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「バチコーン!!!」






「痛ぁーっ!!!」

って、いや、なんで俺?







今年もガキ使大晦日にやるみたいだね。まあわしはお仕事で見られんが。



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