君はなにも答えない。 | ニート脱出大作戦β

ニート脱出大作戦β

~ニートから抜け出す108の方法

 目が覚めたとき、俺は見知らぬ機体の中にいた。
 そして、目の前には人型の兵器が立っている。
 俺の中の記憶が走馬灯のように蘇る。
 俺は、目の前にいる機体の名前を知っている。

 ―アルトロンガンダム―

 パイロットの名前は、張 五飛。

 俺と同じく異世界から飛ばされたパイロットのひとりだ。
 目の前で、俺たち連邦の機体が次々と破壊されていく。
 俺は、先日行われた連邦との戦闘で納得行かないことがひとつあった。

「五飛!連邦は、どうして宇宙空間でガンタンクを使った?
 ゼロはなにも答えてくれない!
 教えてくれ!五飛!
 あのキャタピラは、宇宙空間で役に立つと思ったのか?
 五飛!教えてくれ!
 どうして俺は、RB-79Kに乗らされて今この大地にいるんだ?」
 少しずつ思い出してきた。
 前の戦闘において、五飛率いる連邦軍は、宇宙空間での戦闘においてガンダンクを数百機を出撃させた。
 みんな反対した、ガンタンクで出撃するのならボールで出撃したほうがまだましだと……
 案の定、ガンタンクで出撃した人全ては、ジ・オフの的になり命を落とした。
 その中には、同じ時期に異世界から来た我が戦友であるジーンさんも含まれていた。
 俺は、その時ドップに乗っていた。
 運良く生き延び今この大地に立っている。
 俺の問いに五飛は、なにも答えない。
「答えろ!五飛!」
 一本のビームライフルが俺の乗っているモビルスーツ、RB-79Kに命中する。
 しかし、俺が乗るRB-79Kはダメージを受けない。
「あのビームライフルを受けて無傷だと?」
 やっと五飛が放った言葉がそれだった。
「五飛!
 答えろ!五飛!
 どうして、ジーンさんたちは、死ななければいけなかった?」
 そう、これは連邦へのクーデター。
 無駄に死んだ兵たちへの鎮魂戦。
 俺は、ライフルの照準をアルトロンガンダムに向ける。
「亜金!まだ無意味な戦いに飽き足らないのか?」
 亜金、そうそれが俺の名前……。
「無意味だと?
 この戦争のどこが無意味なんだ?
 今この時も多くの兵が命を落としているんだぞ!」
「正しいのだ、俺達は!」
「五飛、わからない。
 お前の戦のどこが正しいんだ?
 ジーンさんたちの命は……
 お前がやっていることに正義はあるのか!」
「正義は、俺が決める!!
 目標補足!行くぞナタク!!」
「RB-79Kで、どこまで行けるかはわからない。
 だけど、もう決めたんだ!
 五飛!俺はお前を倒す!
 そして、ジーンさんの墓前の前で謝ってもらうぞ!」
「さあ亜金よ、俺に本当の正義を見せてみろ!」


――To Be Continued……

でも、続かない。
だって、誰も気にならないだろうから……