目が覚めたとき、俺は見知らぬ機体の中にいた。
そして、目の前には人型の兵器が立っている。
俺の中の記憶が走馬灯のように蘇る。
俺は、目の前にいる機体の名前を知っている。
―アルトロンガンダム―
パイロットの名前は、張 五飛。
俺と同じく異世界から飛ばされたパイロットのひとりだ。
目の前で、俺たち連邦の機体が次々と破壊されていく。
俺は、先日行われた連邦との戦闘で納得行かないことがひとつあった。
「五飛!連邦は、どうして宇宙空間でガンタンクを使った?
ゼロはなにも答えてくれない!
教えてくれ!五飛!
あのキャタピラは、宇宙空間で役に立つと思ったのか?
五飛!教えてくれ!
どうして俺は、RB-79Kに乗らされて今この大地にいるんだ?」
少しずつ思い出してきた。
前の戦闘において、五飛率いる連邦軍は、宇宙空間での戦闘においてガンダンクを数百機を出撃させた。
みんな反対した、ガンタンクで出撃するのならボールで出撃したほうがまだましだと……
案の定、ガンタンクで出撃した人全ては、ジ・オフの的になり命を落とした。
その中には、同じ時期に異世界から来た我が戦友であるジーンさんも含まれていた。
俺は、その時ドップに乗っていた。
運良く生き延び今この大地に立っている。
俺の問いに五飛は、なにも答えない。
「答えろ!五飛!」
一本のビームライフルが俺の乗っているモビルスーツ、RB-79Kに命中する。
しかし、俺が乗るRB-79Kはダメージを受けない。
「あのビームライフルを受けて無傷だと?」
やっと五飛が放った言葉がそれだった。
「五飛!
答えろ!五飛!
どうして、ジーンさんたちは、死ななければいけなかった?」
そう、これは連邦へのクーデター。
無駄に死んだ兵たちへの鎮魂戦。
俺は、ライフルの照準をアルトロンガンダムに向ける。
「亜金!まだ無意味な戦いに飽き足らないのか?」
亜金、そうそれが俺の名前……。
「無意味だと?
この戦争のどこが無意味なんだ?
今この時も多くの兵が命を落としているんだぞ!」
「正しいのだ、俺達は!」
「五飛、わからない。
お前の戦のどこが正しいんだ?
ジーンさんたちの命は……
お前がやっていることに正義はあるのか!」
「正義は、俺が決める!!
目標補足!行くぞナタク!!」
「RB-79Kで、どこまで行けるかはわからない。
だけど、もう決めたんだ!
五飛!俺はお前を倒す!
そして、ジーンさんの墓前の前で謝ってもらうぞ!」
「さあ亜金よ、俺に本当の正義を見せてみろ!」
――To Be Continued……
でも、続かない。
だって、誰も気にならないだろうから……