「糞どもが……
こんな雑魚俺一人で十分だ!」
リーダー格の男子生徒は、ナイフをもう一つ出す。
両手にナイフを持ったリーダー格の男子生徒は、13に向かって振り下ろす。
しかし13は、器用に避けると軽くジャンプした後リーダー格の男子生徒の顎の蹴りを入れた。
「君も雑魚だけどね」
「俺を舐めるな!」
リーダー格の男子生徒が、そう言った後13を睨みつけ再びナイフを振り回す。
しかし、その時だった。
「おい!
そこで何をやっている!」
白銀が、そう言って現れる。
「猫鍋君……
血が……?」
プレゲトンが、亜金の傍に近寄る。
「俺は大丈夫だから……」
亜金が、そう言うとふらつきながら立ち上がる。
でも、すぐに転ぶ。
「大丈夫な訳ないでしょ?
亜金君お腹刺されたんだよ?」
「……そうだけど」
亜金が、苦しそうに言った。
「とりあえず救急車だ!」
白銀は、そう言って携帯を取り出し救急車を呼んだ。
「って……
あれ?式髪君は?」
亜金が、周りを見渡す。
するとそこには先ほど亜金を刺したリーダー格の男子生徒、式髪故十郎の姿はなかった。
「今、警察と救急車を呼んだ。
ただの喧嘩……って訳じゃないようだね」
白銀が、そう言うと13の方を見た。
「イジメだね。
そこで項垂れている土方十五君をイジメていたんだ。
アイツらは……」
13が、答える。
「そうか……
例えイジメであってもここまで来ると殺人未遂だ。
彼にはそれ相応の罰が与えられるだろう……」
「そう……
で、猫鍋君は何を撮ってたの?」
13は、亜金に尋ねた。
「うん。
イジメの証拠映像と思っていたんだけど必要なかったみたい」
亜金は、そう言って血まみれのスマフォを13に見せた。
「そっか……
それが、君なりの戦いなんだね」
「イジメられないコツだよ。
これをネット動画に配信すればあの人たちの居場所を奪うことが出来る。
そしたら、俺に危害を与える人を排除できるしね」
「そうだね。
平和的解決だ」
13が、そう言うとプレゲトンが13の頭にチョップした。
「痛……」
「おネコさままた殺そうとした?」
「懲らしめただけだよ」
13は、そう言って小さく笑った。