この子13~第六章:闇よりも深き瞳を持つモノ06 | ニート脱出大作戦β

ニート脱出大作戦β

~ニートから抜け出す108の方法



「助けに来た……?」


十五は、首を傾げる。


「はぁ?
 助けるってどういうことだ?
 平成の仕置き人か?」


リーダー格の男子生徒が、そう言って笑う。


「上手いこと言うね。
 君達を殺したら万事解決だね」

「はぁ?
 俺達を殺すだってよー。
 頭、沸いてるんじゃね?」


リーダー格の男子生徒が、そう言うと周りにいた男子生徒達が笑う。
13は、ゆっくりと人差し指をリーダー格の男子生徒に向ける。


「バン!」


13が、大きな声をあげる。
するとリーダー格の男子生徒の頬から血が流れる。


「な、何をした?」


リーダー格の男子生徒が、頬に手を触れる。


「銃を撃ったんだよ」


13が、そう言うと手からゆっくりと銃が出現する。


「な、なんだ?
 そんなおもちゃで俺がビビるとでも思っているのかよ!」


男子生徒は、13を突き飛ばすとポケットからナイフを取り出した。


「君、バカでしょ?
 ナイフで銃に勝てるわけないじゃん?」

「ああ?
 おもちゃだろう?
 こっちは本物だ!
 負けるわけがない」


リーダー格の男子生徒もそう言ってナイフを取り出す。


「はぁ……
 仮におもちゃだとしよう。
 でも、君達のナイフでは僕のこの銃には勝てないよ」

「黙れ!」


リーダー格の男子生徒は、13に向かって突き刺そうとするが避けられる。


「君は、ナイフを突き刺すタイプか……」


13は、そう言ってリーダー格の男子生徒の額に銃口を向ける。


「な、なんだよ!
 やれるモノならやってみろよ!」

「君には、チャンスをあげない。
 懺悔する時間も与えない。
 おやすみ、さようなら……」


13が、引き金を引こうとしたその時、亜金が13の手を左手で押さえた。
右手には、スマフォが持たれていた。


「ダメだよ。
 至近距離で撃ったら痛いだろうから……
 怪我しちゃうよ」


亜金が、そう言うとリーダー格の男子生徒は亜金の腹部をナイフで刺した。


「糞が舐めてんじゃねぇよ!」

「やばいっすよ……!
 刺しちゃ不味いっすよ!」


男子生徒達は、そう言ってその場から逃げた。