そして物語は終わる(前編) | ニート脱出大作戦β

ニート脱出大作戦β

~ニートから抜け出す108の方法

今日は、一日雨でしたね。
特にする事はなく、一日ぼーっと過ごそうと思っていたら……
午後8時、由香さんから電話が……


「猫さん?」

「由香さん!
 突然、店を辞めたってどうしたんですか?
 連絡もずっと付かなくて心配していたんですよ?」

「あ、うん……
 それはね、家庭の事情で店を辞めたんだ」

「そっか……」

「あ、あれ?
 そこで、納得しちゃう?」

「由香さんどうしたの?」

「ひ、久しぶりの電話で少し緊張してるんだ……」

「今、どこ?」

「今ね、枚方に居るよ」

「会えないかな?」

「うん
 私も、会えないかと思って電話したんだ」

「よかった
 じゃ、今から枚方のマクドに行くね」

「うん」


俺は、そこで電話を切りました。
そして、バスで向かう事15分……


由香さんは、そこに居ました。


「由香さん」

「あ、猫さん」


由香さんは、俺を見つけるなりゆっくりと抱きしめてきました。


「え?由香さん?」

「ごめんね
 突然いなくなって……
 私、全て解かったの……」

「解ったって何が?」

「Haruさんの死について……
 はるかさんの死について……
 そして、尾上さんの自殺についても……」

「え?」

「全てが解ったの
 今はまだ言えないけど……
 たぶん、そう……」

「な、何が?」

「とりあえず、場所を変えよ?」


由香さんは、小さな声で俺の耳元で囁いた。


「できればラブホが良い」

「え?」

「えっちしなくてもいいからさ……」

「……うん」


俺は、そのまま由香さんに引っ張られ由香さんの車の中に入りました。
そして向かった先は、チャペルココナッツ。
近くにあるラブホテルだった。


※この物語は、フィクションです。
 実在する人物・団体とは、一切関係ありません。