暫く沈黙が続いた後、
彼女の方から、俺に問いかけてきた。
『私は、千春と言います。
よろしければ、貴方のお名前を聞いてもよろしいかしら?』
『彼方です。』
千春は優しく微笑んだ。
『この曲の名前、ご存知ですか?』
『いえ…』
千春は少し残念そうな顔をしたが、
言葉を続けた。
『Sequel to "Grandfather's Cloc・・・
その後のお祖父さんの時計』
そして、千春は悲しそうな顔で
『この曲は私と一緒…』
と小さく呟いた。