バスから降りた。
ドキドキする。
風景はこれといって今までと変わらなかった。
しかしここはもう非開放地区。
やはりここからラサへ向かうには、チャムドを通らなければならないらしい。
バスもチャムド行きは毎日のように出ているようであった。
ラサ行きもたまーにあるらしく、バスターミナルに張り紙がしてある。
あぁ、ラサ・・・。早く行きたいなぁ、ラサ!!!!!
チケットは午後になると、次の日の分が売られるらしい。
とりあえず、ここで1泊しないといけないようである。
となったら、宿探しをしなくてはならない。
周りの人に薦められるがまま、バスターミナルの中にある宿にチェックインしようと試みる。
そして、レセプションの漢民族ババアが
「身分を証明できるもんを出せ!!!」と、横柄に言ってきた。
ヤバイ、「メイヨー!!!」(ないの意味)
しかしあたいらが日本人なのはバレバレで、パスポートを出せ!!みたいなことを言ってきたのだ。
堪忍して、ずんこは恐る恐るパスポートを取り出し、ババアに預ける。
と、その途端、なんとババアはあたいのパスポートを見ながらどこかへ電話し始めたのだ!!
「おっまえ!!どさかけてんだず!!!!!」怒鳴って、パスポートをふんだくって、ダッシュで宿を出た。
あー、おっかね、宿にも泊まれない・・。
ただでさえ大きな荷物を背負っているあたいらは町中で相当浮くであろう。
おっかねくて、バスターミナルから出られない。
途方にくれているあたいらに、
「チャムドまで1200元でどうだ??」と声をかけてきたラマがいた。
・・・高すぎる・・。こんなんだったら徳格で1500元でラサまでいっちまえばよかった・・。
どうしよう・・。
どうしよう・・。
困ったあたいらに同じラマから素晴らしい一言が!!
「一人400元で、ラサまで行けるぞ!!」
マジでーーー!!!!!!!!
「行く!行きたい!!行きます!!!行かせて下さい!!!」
どうやらトラックの荷台のようだ。
青いビニールシートに包まれているこのトラックがあたいらを夢のラサまで連れてってくれる。