様々な荷物に囲まれてあたいらは横になっていた。
こりゃ余裕だ!!!
荷物の中に沢山の毛布が含まれているし、あたいは1000円で日本で買った寝袋も持っている。
寒さ対策もばっちりだ。
食べ物も前日まで色々買い込んだのでなんとかなりそうだし。
横になって寝ながら移動できるし。
風邪も、毎日ちゃんと薬を飲めばきっと良くなる。
さっこちゃんとあたいは、検問の時の隠れ方とかキャイキャイ言いながら練習をしたりしていた。
このトラックに乗っていれば自動的に夢のラサである。
「やっぱり徳格で1500元に乗らなくてよかったねー」
なかなかナイスチョイスな行動だったと、己の行動を振り返ったりしていた。
やっぱ、なんだかんだ言ってもうまくいく。
怖いくらいのひきの強さ。
自画自賛である。
そんな時である。
急にこれまで軽快に走っていたトラックが止まる。・・?
検問だべか???
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
ドドドドドドドドドドド!!!!!
すごい勢いで何十人もの人々がトラックに乗り込んできた。
山賊に襲われたか!と思ったがこの人達も一緒にラサへ向かうらしい。
さっきまで横になっていたあたいらのスペースは一気に体育座りほどのスペースに・・・。
はぁ・・でも、でもこれに乗っていれば自動的にラサ。
イッツオートマーティック!がんばれずんこ!
君はもうラサに片足突っ込んでいるぞ!!!!
「おーーいみんな降りろー!!!!」
どうやら、ぬかるみにはまってしまいトラックが動かなくなってしまったらしい。
しぶしぶトラックを降り、真っ暗なぐちゃぐちゃ道の中をひたすら歩いた。
男性陣はトラックを押したりしている。
女性陣は砂利を集めてきて敷いたり、先へと歩いたりしている。
何度も何度も、ぬかるみから抜けてははまりの繰り返しで、高山で、ドロドロの山道を何度も何度も歩かされ、息も切れ切れくたくた。
結局、最後には抜けれなくなり、道の中で一泊することになった。
外は雪が積もっていた。
しかしトラックの中は、みんなの温もりで暖かかった。